元首相実弟、竹下亘氏訃報:ツイッター「DAIGO」トレンド入り

竹下派の次期会長も今後注目か

自民党衆議院議員で、復興相や総務会長などを歴任した竹下亘氏(74)が亡くなったことが18日昼、報道各社で相次いで報じられた。竹下氏は竹下登元首相の異母弟で、平成研究会(竹下派)の会長でもあった。近年は体調を崩し、今期限りでの政界引退を表明していたとはいえ、自民党総裁選の最中での訃報に関係者に衝撃は広がったとみられる。

復興相就任時の竹下氏(復興庁サイトより)

一方、訃報を受けてツイッターでは「DAIGO」がトレンド入り。登氏の孫で、竹下亘氏のめいの長男にあたるタレントのDAIGO氏の存在がクローズアップ。以前から週刊誌やネットで取り沙汰されていたが、DAIGO氏が竹下氏の後継として政界転身するのか、ネット民がささやいたり、関連記事をツイートしたりするなど関心を集めた模様だ。

竹下氏は1946年島根県に生まれ、慶應義塾大学卒業後、NHK記者を経て、40歳を前に登氏の秘書として政界入り。2000年の衆院選直前に政界引退した登氏(直後に死去)の地盤を引き継いで初当選した。その後、7期務め、2014年に安倍内閣の復興相として初入閣。衆議院予算委員長、自民党国会対策委員長、党総務会長なども歴任した。党内では2018年4月に兄が創設した平成研究会の会長に就任し、26年ぶりに「竹下派」が復活して話題を呼んだが、翌年1月に食道がんを公表。政治活動と療養生活を並行していたが、今年7月に次期衆院選への出馬をしない意向が明らかになっていた。

竹下氏の死去に伴い、自民党島根県連は8月の時点で、竹下氏の後継に県議の高見康裕氏を擁立する方針を決めている(※)。島根2区はメディアがDAIGO氏や妻で女優の北川景子氏の擁立話を書き立ててはきたものの、DAIGO氏がこれまで政治に関して発言したことはほとんどなく、政界や地元では現実味は薄いと受け止められていた。

一方、また派閥を誰が継承するのかは燻りそうだ。派閥・平成研の「ポスト竹下」は小渕優子氏と茂木敏充外相の2人が以前から取り沙汰されてきた。

小渕氏は、小渕恵三元首相の長女。恵三氏は80年代、竹下登氏が田中角栄元首相にクーデターを仕掛けて平成研を旗揚げした時から、「竹下派七奉行」の1人として登氏を支えた。優子氏は2014年、安倍政権で女性初の経産相に就任したが、政治資金問題が噴出して辞任。以後、2度の選挙は当選しているものの、「初の女性首相」候補として遠回りすることになり、派内で「血筋」を重視する人たちからは復権を待望する声がある。

他方、茂木氏は安倍政権時代、経産相や経済財政担当相などを務めアベノミクスを支え、安倍政権最後の内閣改造時に外相に就任。得意の英語力で外交交渉でも存在感を発揮し、菅政権でも再任した。コンサルタント出身で、大前研一氏の側近として頭角をあらわし、政治家になる前に「朝まで生テレビ」に出演して政治家と議論したことも。非世襲で大臣職も数々歴任しており、首相候補として近年はたびたび名前があがるが、今回の総裁選出馬は見送った。

(※)記事初出時、「衆議院島根2区のポストが空席となった」としていましたが、訂正しました。

 
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