【独自】「小池+上田+鳩山」連合、早くもビミョ〜な雲行き

舞台裏に垣間見る人材不足
2021年10月03日 06:01
SAKISIRU編集長

都民ファーストの会は3日14時から、国政政党設立に関する記者会見を東京・紀尾井町のホテルニューオータニで行う。政党交付金がある既存の国政政党と比べると、手許のキャッシュ資金が決して潤沢とは言えない中でも一流ホテルを会見場にした点では、強い意気込みを感じるが、記者会見の顔ぶれを占う上で気になる情報も入ってきた。

記者会見が予定されるホテル・ニューオータニ(Rs1421/Wikimedia CC 3.0)

荒木・上田会談見送り情報

先般、筆者は前埼玉県知事で、現在は参議院議員(無所属)の上田清司氏の新党構想との合流構想が動いていると指摘した。そして記者会見前日のきのう2日に予定されていた「同盟会談」だったが、政界関係者によると、都民ファ側からの申し入れで流れてしまったようだ。会談には小池氏は出席せず、都民ファの荒木千陽代表と上田氏が交渉する予定だったと漏れ聞くが、結局、都民ファ側の都合で見合わせた模様だ。

まさか筆者の記事を含めて会談の動きが外に漏れたことが直接の理由ではないだろう。もちろんコロナのご時世なので、外向けに「会談見送り」の情報を流す陽動作戦をとって、裏では、ウェブ会議で実は詳細を詰めているくらいのことは考えられなくもない。しかし、朝日新聞の都庁キャップ、軽部理人記者もツイッターで何度か指摘するように、舞台裏の回しに小池氏の影をあまり感じないのも事実だ。

父親が熊本県議の実家育ち、永田町経験は秘書時代から10年の荒木氏が、政治活動40年の上田氏を相手に機微な合流交渉をスムーズに進められるのか、はたから見ても「小池新党2021」の人材不足を感じてしまうところだが、前回の記事で引き合いに出した幕末の薩長同盟も交渉に10日ほどを要した。合流は簡単ではないが、衆議院が14日に解散、11月7日に投開票と超短期決戦で時間がないことも事実で、果たして戦える陣容を整えられるのか。新党と一口に言っても、選挙に向けて、新党の名称、ロゴ、旗指物など制作物の準備、組織体制の整備といった実務面からしても決断の時期が迫られている。

小池氏、上田氏、鳩山氏(政府サイトより)

「金も出すが口も出す」鳩山家

そして、この超短期決戦での交渉ごとを危うくしているのが新党の資金調達問題だ。これも前回書いたように、鳩山家の巨額資産を擁する鳩山新党が暗躍していることは指摘したが、鳩山由紀夫氏と中国の近しい関係性が、経済安保の観点から懸念が多いことは当然のことながら小池氏サイドも認識しているようだ。都民ファの内情に詳しい政界関係者は、鳩山マネー以外のスポンサーとしてある経営者の名前が上がっていることを指摘する。

残念ながら筆者はこの経営者の名前を取材中で、まだ特定しきれてないが、ここにきて鳩山家以外のスポンサー候補の選択肢が浮上する背景としては、鳩山家が「金も出すが口も出す」ことを小池氏サイドが警戒しているようにも感じる。別の政界関係者によれば、鳩山氏が資金提供する代わりに、長男の紀一郎氏が東京2区から出馬し、比例東京ブロックの名簿1位を求めているとの情報が出回っているという。

どこまで事実かは判然としないが、東京2区は、衆院選が小選挙区で初めて行われた1996年、由紀夫氏の弟、つまり紀一郎氏のおじである邦夫氏(元法相、2016年死去)の地盤だった選挙区だ。邦夫氏が1999年都知事選出馬で離れた後は、鳩山由紀夫氏の側近でもある中山義活元衆議院議員が継承している。中山氏の長男、寛進(ひろゆき)氏は今夏の都議選で落選するまで都民ファの都議だった。中山親子が小池氏と鳩山家との接点であるのは確かで、小池新党と鳩山新党の融合が成立する場合には鍵を握る可能性がある。

人材不足露呈、記者会見は?

しかし、鳩山新党も人材不足をうかがわせる情報がある。鳩山由紀夫邦夫氏の元秘書で、「炎上系」ジャーナリストとして名高い男性が一連の合流の動きで暗躍しているという。本人に最終確認してないので今回は匿名にしておくが、この男性にかつて筆者が直接聞いた話では、2014年都知事選に細川護煕氏が出馬した際、選対事務局の幹部として、小泉純一郎氏とのダブル元首相コラボ演出などで話題づくりをもたらし、「鳩山さん」(男性談)には選挙資金の支援を仰いだ。

その後ミニ政党の事務局長として話題を一時振りまいたが、同党党首との蜜月は短く、ここ2年近く離れていた。コロナのご時世でマスクをしているとはいっても、顔バレしやすいため、本人は暗躍しているつもりでも外部には目についてしまうのかもしれない。

そういうわけで、この新党合流構想、「小池」「上田」「鳩山」の三者の動きは相当微妙な印象は拭えない。他方、都民ファともに労組の連合に支援されていることで合流先に挙げられていた国民民主党の玉木代表は2日、都民ファとの連携の可能性を記者団に尋ねられ「コメントを控える」と含みを持たせたものの、「3日の記者会見でどういう方針なのかまず見定めたい」と慎重な構えを見せた。

こうなると記者会見に「上田新党」の関係者や国民民主党の現職議員が登場する可能性はますます低いように思えるが、都民ファ内部では東京1区に入江のぶこ都議(港区選出)の出馬が検討されているといい、会見は入江氏ら出馬予定の都議たちのお披露目にとどまる可能性がある。ニューオータニという派手な舞台の割に、「都議選後わずか3か月で都政投げ出し」の地味で無責任な発表会に終わるのか、それとも舞台に相応しい、大物や著名人登場のサプライズがあるのか、会見の中身は新党構想の第一印象を決めそうだ。

【訂正9:49】ジャーナリストは鳩山由紀夫氏でなく邦夫氏の元秘書でした。

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