即日完売!なぜ『北斗の拳』のNFTだけ、やたらに売れたのか

認知度調査に見る意外な数字
2021年10月14日 06:00

やはりというべきか、ついにというべきか、かつて一世を風靡した漫画・アニメ作品のNFT化が本格化しそうだ。電子書籍取次大手、メディアドゥが12日に開設したNFTマーケットプレイス「FanTop」の第1弾コンテンツに、80年代に大ヒットした『北斗の拳』『銀牙伝説』がラインナップされた。特に「北斗の拳」は発売初日で完売。全部で5つあるコンテンツで断トツの人気を見せた。

株式会社MyAnimeList プレスリリースより

第1弾のコンテンツは前述の『北斗の拳』と『銀牙伝説』のほか、漫画家、したら領さんのファンクラブ会員証、アニメソングの実力派シンガーのユニット「JAM Project」、ファンタジー作品『チート薬師のスローライフ』が取り揃えられた。このうち、したらさんのファンクラブ会員証は非売品だが、残る4つのNFTのうち、『北斗の拳』は最高値の4910円にも関わらず、418個限定のデータは2時間で完売する人気ぶりだった。

『北斗の拳』はシリーズ化を考えているようで、第1弾で発売されたのは、主人公・ケンシロウの好敵手や仲間として特に名高い「南斗六聖拳」のキャラクターの名場面を収めたコマをNFT化している。ツイッターでは、

2時間ちょっとで完売するとは思わなかった。北斗の拳人気あるんやなー

NFT購入デビュー!たまたまニュースで見つけて買えた 初めてが北斗の拳で嬉しい

購入できなかった人、できた人それぞれが反応していた。

80年代のブーム当時に見ていたというユーザーからは「北斗の拳が出てきたってことは、キン肉マンとかも来る?」と同時代のヒット作への展開を期待する声も出ていたが、「FanTop」の特徴は、NFTや仮想通貨にさほど詳しくないユーザー層を狙っている点だ。ここまでのNFTは仮想通貨での決済が多かったが、クレジットカードによる日本円決済にも対応させた。出版社が今後、NFT市場にキャラクターの二次利用展開をしていく上で、既存の漫画・アニメファンに広げるために大きなポイントと言える。

ただ、『北斗の拳』はコミックの販売累計が1億超とはいえ、原作の単行本やテレビシリーズの初回放送は、80年代で終了。ハリウッドで実写映画化されたのも四半世紀前のことで、令和に入り、NFTの時代になってもなお、訴求力が健在なことには驚く人もいるだろう。

日本リサーチセンターが2015年に、アニメ・漫画のキャラクターの知名度などを調査したところ、『北斗の拳』の認知度は77%。なかなかの数字とはいえ、『サザエさん』やドラえもん』(ともに98%)、『ルパン三世』(93%)『ドラゴンボール』(83%)には及ばなかった。しかし、世代別の認知度で見ると、80年代のリアルタイムを知る40代で93%、50代が87%は言わずもがな、30代で95%、20代で92%と、意外にもデジタルネイティブ世代に浸透していたことがうかがえる。むしろ伸び悩んだのは、60代(61%)、70代(45%)だった。

『北斗の拳』は2000年代に、リメイク・アレンジした映画シリーズ『真救世主伝説 北斗の拳』が製作され、2010年代にはソーシャルゲームやオンラインゲームの人気格闘ゲームとして登場。息の長いロングセラーとなっており、NFT展開されても健在ぶりを示した格好だ。

タグ: ,

関連記事

編集部おすすめ

ランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事