フェイスブック新社名は“メタ”。評判に「いいね!」はついたか?

元GUMI 国光氏「誰も止めなかったのか」

フェイスブックの名称変更が28日(日本時間29日未明)ついに発表された。新社名は“Meta(メタ)”だという。SNSのフェイスブックという名称は、社名ではなくなったが、ブランド名として存続する。今後の事業の核として最も力を入れているメタバース事業の“メタ”からとったようだ。

これまで大勢の予想ではメタバース事業ですでに使われていた“Horizon”という名称になるのでは?などと囁かれていたが、意外な名称に拍子抜けした反応も多い。

新社名「Meta」を明らかにしたザッカーバーグ氏(Facebook動画より)

GUMI創業者で、現在はブロックチェーンやVR事業を展開する国光宏尚氏は「Horizonの方が良かった」との見方を示した。

GAFAの呼称が変わってしまうという指摘も。

英語圏では感性が違うかもしれない。海外の起業家たちの評判はどうだろうか。

“アップル”  — 遊び心があり、健康とジューシーさを呼び起こします。

“アルファベット”  — 無害に聞こえ、子供時代を思い出させます。

“メタ”  — ローマ皇帝の個性を持つようにプログラムされた人工知能のように聞こえます。

こうした新名称にはまだ違和感も聞こえているようだが、慣れればいつか自然に受け入れられるようになるのかもしれない。

“違和感”も商品が身近になれば親しみに?

思えば、1993年に「NTTドコモ」という新社名を発表したとき、“どこも”という日常的な代名詞が使われている名前を奇異に感じられたことを思い出す。

ドコモも当初は微妙な反応だった(GA161076/iStock)

ほかにも2000年、第一勧業銀行、富士銀行、日本興行銀行が合併、「みずほ銀行」と名称を変えた際もひらがな人名風の”みずほ”という名称に違和感を覚えたものだった。とはいえ、時が経った今では、ドコモもみずほという名称も馴染みある名前として浸透している。

携帯や銀行名のように、消費者と接点のある商品ブランド名が社名と連動していれば、社名変更があっても誰もがすぐにその社名を覚えてくれるものだが、商品ブランド名と連動していない場合はどうだろうか。2015年にグーグルは、グループ企業の社名をアルファベットに変更しているが、いまだにアルファベットという社名がグーグルのことを示していると、すぐにピンとくる人は限られているのではないだろうか。”メタ”という名のメタバース事業が商品として身近な存在になれば、今回の社名変更は成功につながる可能性もある。

数年かけて広く世の中に定着した名称を変えることには、良し悪しがある。社名変更は、さらなるポジティブイメージを求める際にやるべきことなので、会社が前向きな流れに乗っている時がベストだ。東洋工業はマツダはMAZDAへと、東京通信工業がSONYへと名を変えたように、日本企業の社名変更は、本格的な世界進出を意識した際に社名変更を行っている。外国人が呼びやすい読み方に変えるなどの工夫がされた。あくまで社名は、外からどう見られるかが大切になる。

創業時は「東京通信工業」だった世界の(MMassel /iStock)

逆風下のリブランディングは得策か?

本来的には、逆風の嵐が吹いている中でのリ・ブランディングは得策ではないだろう。ネガティブな文脈に乗って報じられてしまうことがあるからだ。実際に今回も「社名変更でフェイスブックに対するユーザーの懸念が払拭できるわけでは無い」などと、批判を受けている。

世間的に会社のイメージが毀損している最中に社名変更をしてしまうことは、中小企業などでもよくあることだ。特に行政当局から睨まている最中の社名変更は、社会的に問題のある企業のいかにもな”あるある”パターンとしても認知されており、その悪いイメージとも重なってしまう。それでもタイミングを見極めずやってしまうのは、経営者の焦りもあるのかもしれないが、本来ならば本当の問題を解決して、批判の嵐が過ぎ去ったあとに行うのがベストではあったといえる。

社名変更が吉と出るか凶と出るのか。それは名前ではなく、本業次第だろう。今後メタバース事業が世の中に受け入れられるか、そして今の利用者の不信を拭って、より信頼される存在に変われるか。すべては今後の取組み次第といえるだろう。

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