中谷元氏が首相補佐官へ就任へ:中国人有識者「人権ブーメラン」予測

中国側「日本はアイヌ民族を“大和民族”として同化」
ライター/SAKISIRU編集部
  • 中国の人権問題に対応する新ポストの首相補佐官に中谷元氏が就任へ
  • 中国政府は「論評しない」としつつ「外部勢力からの干渉を受け入れない」と強調
  • 中国人識者は「日本国内の人権問題を指摘できる」と“ブーメラン攻撃”を予測

岸田首相は8日、人権問題担当の首相補佐官に中谷元・元防衛相を起用する方針を決めた。中国政府による新疆ウイグル自治区や香港での人権弾圧に対応するためのポストで、省庁を横断して情報収集や分析などを行う。

中谷元氏(防衛相時代の2015年撮影、防衛省Facebookより)

中国外交部スポークスマンの汪文斌氏は同日、定例記者会見で中谷氏の起用についての考えを問われると、こう答えた。

「この件に関する報道には注意をしている。日本政府の人事は日本の内政に関わることであり、論評はしない。中国の内政は外部勢力からの干渉を受け入れないことを指摘しておきたい」

中国国営メディア『環球時報』は8日、中谷氏の起用に関する論評記事を掲載。

タイトルは

日本の首相が“中国の人権問題”を処理するポストを新設
専門家は「国際社会は補佐官を通じて日本国内の人権問題に注視できる」と指摘

となっている。

記事では、中国国際問題研究院アジア太平洋研究所の項昊宇研究員を取材。同研究院は、中国外交部直属の研究機関である。

「首相補佐官には実権がなく、影響力については何とも言えない。中谷氏が今後どのような影響力を持つかは、今しばらく観察が必要だろう」

中国の主権と利益を損ねる行動があれば、「中国は絶対に放置しない」と強く主張。「対応を誤れば、中日関係を重大に損ねる」と述べた。

また、法政大学の趙宏偉教授のコメントも掲載。同教授は「日本国内にも多数の人権問題があり、首相補佐官を窓口として国際社会は強い関心を示すことができる」と指摘。さらに

「日本は国内ではアイヌ民族を“大和民族”として同化している問題があり、対外的には慰安婦問題、徴用工問題、汚染水の海洋放出などの問題を抱えています。国際社会は首相補佐官を窓口として、こうした問題の解決方法を見つけるよう強い関心を示すことができるでしょう」

つまり、首相補佐官を通じて“日本国内の人権問題”に圧力を加えられると指摘している。中国政府はこれまでも、日本が人権問題を指摘すると「日本の侵略戦争で3500万人を超える中国人が死傷し、南京大虐殺で30万人以上が犠牲になった」と主張するなど、日本を攻撃するケースが目立った。

首相補佐官が仮に中国の人権問題について指摘した場合、中国側から歴史問題や福島原発の汚染処理水の問題を「逆襲」の材料に使う可能性が高そうだ。

ライター/SAKISIRU編集部

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