「署名簿の不正利用」マスコミが報じない横浜・山中市長会見やりとり

立憲議員の疑惑余波、追及された市長は...
ライター
  • 横浜市・山中市長が記者会見を実施。質問が得た「署名簿の不正利用」とは?
  • 写真誌で、篠原豪衆院議員が市民団体の署名簿を不正利用していたとの報道
  • 山中市長は市長選でも不正利用があったのではないかと質問されると…

横浜市・山中竹春市長は9日、定例記者会見を行った。会見では、「山中市長がカジノ反対署名を自身の選挙活動に不正利用したのではないか」との質問が出た。

山中竹春市長(筆者撮影、写真は9月30日の記者会見)

この質問が出た経緯を先に振り返ろう。横浜市では、カジノ反対を求める市民団体「カジノの是非を決める横浜市民の会」が2020年9月から11月まで、住民投票を求める署名活動を実施。約19万3000票が有効となった。

写真誌「フラッシュ」の電子版(10月26日付)によると、元横浜市議で立憲民主党の篠原豪衆院議員が署名執筆者に対し、今年はじめに手紙を送付。そこには「皆さんのご協力で19万何筆署名をいただきました。この民意を反映させるべく頑張ってまいります」などと書かれていたという。

篠原議員は署名簿を不正利用したとみられるが、篠原議員は「ご指摘の事実はない」と主張。10月末の衆院選では横浜市中区などを含む神奈川1区から出馬し、当選した。

山中市長は立憲民主党から推薦を受け、今年8月の市長選で当選。横浜市長選は篠原議員の署名不正利用が発覚する直前のタイミングで行われたため、記者会見では、山中氏も署名の不正利用をしていたのではないかと質問を受けた。

市長選でも不正利用はあったか?

フリーランスの犬飼淳氏が「市長選挙でも同じことがあったのではないかと勘繰ってしまいます。山中市長の陣営が市長選で署名簿の目的外使用したのは事実ですか?」と問うと、山中市長は

「議会で答弁した通りでございます」

と答えた。10月6日に自民党の草間剛市議が横浜市議会でこの問題を取り上げ、山中市長に対し「市長選で署名簿が目的外使用された事実はあるのか」と質問していた。その際、市長は

「使われた事実は認識しておりません」

と答えていた。

会見では犬飼氏が「市長選挙で署名が目的外使用されたことはなかったのか、確認はしたのでしょうか?」と続けて問うと、山中市長はこう答えた。

「私自身はそういった案件に関して承知しておりませんでしたので。そういった事実の真偽に関して存じ上げておりませんでしたので、特に篠原先生側にコンタクトするということはしておりません」

会見の質疑のうち署名の不正利用を巡るやりとりは、10日朝の時点でマスコミでは報道されていないようだが、山中市長の言葉が事実であることを願いたい。

 

関連記事

編集部おすすめ

ランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

人気コメント記事ランキング

  • 週間
  • 月間

過去の記事