文通費100万円問題、橋下氏、維新議員に「ガッツンガッツン大騒ぎしないと」

当選した10月31日だけで10月分「満額支給」

衆院選で躍進した日本維新の会が十八番の「身を切る改革」で他党に対し、早くも争点をけしかけている。

国会議員に対し、報酬とは別に毎月一人当たり100万円支給される「文書通信交通滞在費」(文通費)について、任期が発生した10月末日のみだけで満額支払われることについて、新人の小野泰輔氏(東京比例)が問題提起。これを吉村副代表(大阪府知事)がツイッターで「これが国会の常識。おかしいよ」と言及し、さらには創設者の橋下徹氏がツイッターで維新議員に対しハッパをかけ、テレビでも発言して世間の注目を集めようとしている。

作・胡麻油/PhotoAC

小野氏は元熊本県副知事で、昨年の都知事選には維新推薦で出馬。落選したが、無名の新人ながら61万票を集める健闘を見せ、今回の衆院選で初当選した。12日には自らのnoteで「国会の常識、世間の非常識」と題した記事で、「10月31日に当選したということで、歳費(いわゆる給料)は日割り計算(約3万円)となっているのですが、文書通信交通滞在費は満額の100万円が支払われました」と報告。衆院事務局に「これはおかしいのではないか」と確認したところ、現行法では日割りにならず、満額支給されるルールとなっているとの説明を受けたといい、「これは世間の常識からしたらおかしい」と問題提起した。

小野氏の発信を受け、ツイッターでフォロワー数118万を擁する吉村副代表が「これが国会の常識。おかしいよ」と引用リツイート。

そしてフォロワー数267万の橋下氏が「「1日で100万円がおかしい!」という声は国政維新新人議員小野さんから上がった。まさに永田町の感覚に染まっていない人材から」「百歩譲って文通費を渡すにしても日割りやろ」などと言及し始めると、矛先は維新の国会議員団にも向け始め、「残りの維新国会議員は黙って100万円を受領?維新国会議員はどうなってんの?大阪維新に戻って出直した方がいい」と辛辣にコメント。

これに若手議員たちが橋下氏に問題提起の動きをツイートして反応すると、さらに「疑義の声が上がっているなら、党としてガッツンガッツン大騒ぎして発信しないと国民に伝わらへんで!熱狂的維新支持者以外に伝えないと意味がないで!」と“橋下節”を炸裂させ猛叱咤した。

舌鋒止まらない橋下氏はこの日朝、レギュラーコメンテイターを務めるフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」でも言及。番組は「10万円給付金」や「アベノマスク」など政府が巨費を投じたコロナ対策の妥当性が論題だったが、橋下氏は「(番組のテーマを)調べていたときに国会議員の文書通信交通滞在費の話が出て嫌になっちゃった」とぶち上げ、ゲストの田村憲久前厚労相に「なぜ日割りにしないんですか」と迫り、田村氏が「議運(議院運営委員会)で議論すればいい…」と、タジタジになる場面もあった。

番組終了後もおさまらない橋下氏は、維新と連携し始めている国民民主党玉木代表にもツイッターで「1日いやたった4時間で国会議員に文通費100万円が支給される異常事態をなんとかしてください」と絡み始めていた。

ツイッターでは前日から「文書通信交通滞在費」が一時トレンド入り。大手ネットメディアのハフポストも取り上げ始めた。橋下氏が自らの発信力で維新若手の問題提起を“アシスト”した格好だが、鞭を入れる背景には維新のプレゼンスを上げるだけでなく、「永田町に染まれば有権者からの期待は一気に萎む」(ツイート)との危機感もありそうだ。

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