木下富美子都議、やっとやっとの辞職表明も、自民・川松氏「本人に反省の色がない」

「都議会による“いじめ”」弁護士コメントに批判も

7月の東京都議選の選挙期間中に無免許運転で人身事故を起こした元都民ファーストの会の木下富美子都議(無所属、板橋区選出)が22日夕方、東京都庁で臨時の記者会見を行い、「都議会議長に辞表を提出することを決断いたしました」と述べ、辞職する意向を表明した。

辞職を表明した木下氏。(左は代理人の桐生弁護士:写真:日刊スポーツ/アフロ)

木下都議は当選後の体調不良を理由に都議会を欠席し続け、二度の辞職勧告決議を受けていた。今月9日に約4か月ぶりに公の場に姿を見せた際にも議員続行の意思を示し、世論の非難が渦巻いていた。しかし19日、東京地検は木下都議が今年5〜7月、都内で計7回に渡って無免許運転をしたとして道交法違反の罪で在宅起訴していた。

木下氏は予定されていた18時から約5分遅れ、代理人の桐生貴央弁護士を伴って会見場に登場。冒頭、「小池知事に直接お話をさせていただき、都議会議員の職を持することを決断いたしましたのでご説明をさせていただきます」と述べた上で、「私の交通法規に対する遵法精神が弛緩していたことは申し訳なく思います」などと陳謝。民事上の責任については人身事故の被害者とは10月中に示談が成立したとし、刑事責任については「今後下される司直の判断に従って罪を償って参ります」と語った。

4か月あまり議員職に留まったことに非難が集中していたが、「決して議員報酬を欲しいために議員継続を望んだわけではない」と強調。9日の記者会見時にも明らかにしたように、運転免許の再取得はせず、議員報酬は、公選法に違反しないよう選挙区外の非営利団体に寄付し、政務活動費は請求しない意向を改めて述べた。

「有権者をあざむく行為」

しかし、会見中の木下氏は辞職勧告決議について「勧告決議でしかなく、法的拘束力はない」「議員として十分な仕事をさせてもらえない理不尽な現実に悩んだ」と述べるなど、議員活動を続けたい本音が垣間見えるシーンもあった。

自民川松真一朗都議(墨田区選出)は「仕事ができないのは周囲のせいだと言わんばかり。本人に反省の色がない。世間との認識との乖離が激しい」とバッサリ。木下氏が9日の公営企業委員会に出席した際、委員会は流会したが、代理人の桐生弁護士が「いじめのように思えてならない」などと都議会を逆に批判したことには川松氏は反論。「(都議会は)いじめているのではなくて、木下氏に無免許運転をしたことへの説明を求めたのに説明しなかったからだ」と厳しく指摘した。

維新松田龍典(りゅうすけ)都議(大田区選出)は「選挙中の無免許運転、人身事故を隠していたことは有権者をあざむく行為だった」と改めて批判した。

一方、木下氏に対して都議会が除名処分までは下さず、木下氏の“雲隠れ”を受けて長期欠席した議員の報酬見直しについて会派間で意見が別れたことについては、松田氏は「都議会はこの4か月何もできなかった」と無力感を訴えた。これに対し、川松氏は「現在の法律だと除名をした場合に裁判で負ける可能性もある」と慎重な対応が必要だったとの認識を示した。

木下氏は辞意に至った理由の一つに、在宅起訴による刑事訴追の可能性が出てきたことや「これ以上家族を巻き込むことができない」こと、さらには小池知事から助言があったことを挙げた。記者会見の前、永田町では「小池知事が木下氏に引導を渡したというストーリーを打ち出すのではないか」(野党関係者)との見方も浮上したが、木下氏は14時から約20分面談する前の時点では辞意を固めていたと強調した。

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