維新、代表選見送りに「個人商店」などの厳しい声。橋下氏は…

松田公太氏「まだ創業家一族に頼ってやっていく道を選んだ」

日本維新の会は27日、大阪市内でオンライン形式での臨時党大会を開き、所属する国会・地方議員ら全国の特別党員によるオンライン投票の結果、代表選を実施せず、松井一郎代表(大阪市長)の再任が決まった。

代表選の実施は、松井代表の続投への賛否を問う形で行われ、賛成319、反対151、未選択4だった。

再任が決まり、党大会で挨拶する松井氏(維新公式YouTubeより)

代表選を巡っては、衆院選後に論点に浮上したものの、2023年4月の大阪市長の任期を持って政界引退を表明している松井氏が、代表選を実施する場合は不出馬の意向を明言。

「ポスト松井」の筆頭として全国区の知名度を擁する吉村洋文副代表も、大阪府知事の職務に専念するため、不出馬の意向を固めていて、党の中核である大阪維新所属の議員を中心に、松井氏の続投を望む声が強まっていた。

一方で、創設者の橋下徹氏が今月上旬、「維新の会は、松井さんに甘え続けるのか。創業者たちから真に自立するのか」と提起。大阪以外の所属議員らから代表選の実施を求める声も出始め、代表選を行う場合は、足立康史・衆院議員(大阪9区)と音喜多駿参院議員(東京選挙区)が立候補への意欲を示していた。

代表選見送りの報道が出た直後、ツイッターでは、政治に詳しい専門家らの発言が相次いだ。

親交ある維新議員が多い元経産官僚の宇佐美典也氏は「個人的には関東民として国政維新に期待しすぎてたことを反省している。はじめから大阪>日本の政党だということを認識しておくべきだった。 推せる議員が多数いるだけに期待が膨らんで目が曇ってた」と失望を隠さなかった。

宇佐美氏は代表選の直前、橋下氏が「維新国会議員団が大阪維新の下部組織であることが崩れていないか?」と述べた問題に苦言を呈してきており、この日も、「結局だれも橋下さんの発言を否定できなかったし、代表選もやらないんじゃまぁそういうことですわな」と、維新がいまだ、政界を引退して6年が経つ橋下氏の影響下に置かれていることへの不満をあらわにした。

政党の近代化推進が持論の中川コージ氏は、「維新、上意下達の強権的な身を斬る施策は肯定。 代表選っていう民主的な競争原理に基づいた斬り合いの施策は否定」とユニークな言い回しで代表選見送りの一報に触れた上で、「維新は、それなりの支持を集めてるせっかくの新興勢力で、徹底的な近代政党を目指せばLDP(編集部注・自民党)との対立軸も明確になって首相も狙えるのに、野党第一党の立憲がヘボまっているこの好機に、ココでつまずくのはもったいない」と、今回の決定を惜しんだ。

元みんなの党参議院議員の松田公太氏は、音喜多氏の投票結果ツイートを引用しながら、「まだ創業家一族に頼ってやっていく道を選んだという事でしょう。 企業でもそうですが、組織が真に成長をし、発展できるかどうかは、親離れをした後でないと分かりません」と述べた上で、「維新が日本の政治を大きく変える政党として羽ばたいて行けるか。 そのスタートラインに立つのはいつになるのか。注目しています」とコメントした。

大阪を拠点に維新に批判的な立場から取材・発信しているジャーナリストの吉富有治氏は「予想どおり。維新はまだまだ、松井さんの”個人商店”」と皮肉っていた。

橋下氏は16時30分現在、ツイッターの更新は昼前が最後で、代表選見送りについてはこれからコメントすると見られる。

【更新20:15】橋下氏は19時24分から、ツイッターに連続投稿し代表選に言及した。

産経新聞の速報記事を引用した上で、「代表選を実施すべきが3割ちょっと。これは松井さん不信任ではなく次のステージに上がって行こうという意思。かなり多くなった印象」と述べ、代表選を仕掛けた1人として、一定の手応えを感じた様子だった。

さらに橋下氏は、「来年夏の参院選後には真に松井さんから自立しなければならない」「旧態依然のやり方を打破し、今までやってきたことをたとえ1ミリでも理想に近づけることができるのは次世代のエネルギーだ。松井さんがいる間に次を引っ張るメンバーが続々と誕生することを期待する。年功序列やこれまでの永田町のやり方に服するものは維新ではない。ただし先輩への礼節は必要」などと注文も忘れず、近い将来の世代交代への課題意識を改めてのぞかせていた。

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【訂正 18:28】初出の記事で足立氏の名前に誤字があり、本人から指摘がありました。お詫びします。

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