「親ガチャ」流行語大賞トップ10入りの日、今度は「上司ガチャ」が話題に

テレワークの不公平な運用が注目

「現代用語の基礎知識選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」で「親ガチャ」のトップ10入りが発表された1日、ネットでは若いサラリーマンを悩ます、もう一つの「ガチャ」が話題になっていた。それは「上司ガチャ」。発信源は緩めのネットニュースかと思いきや、天下の大メディアの系列、日経BP総合研究所が大真面目に提起した話題だ。

kuppa_rock /iStock

この日早朝、日経電子版にアップされたのが『「上司ガチャ」外れ強制出社 若手が嘆く不公平』。子どもが親を選べないように、部下が上司を選べない中で、同じ企業の中でも、部署や上司によってテレワークに対する対応が違ってくることを嘆く現場の声が取り上げられた。例えば、会社全体でテレワークを認めているのに、その部署や上司だけが「うちの部署はNG」と“ローカルルール”を設けるケースが挙げられている。

日経電子版のツイートがこの記事を紹介すると、会社員と見られるアカウントからさまざまな意見が出た。「上司ガチャ」の問題に同調する人たちからは

職場の飲み会も含めて要は上司が自分の存在感をアピールしたいのです。その為に電車に乗って行かないといけないと

上司・部下がゴールを共有し、それに向かうプロセスの中で対面が必要なものについては出社を、そうでないものは在宅で、というような棲み分けをチームみんなで意見を出して合意するのが重要。どちらか一方というのはあり得ない。『とにかく出社』とかになるチームは要するに仕事ができないチーム。

といった意見が相次いだ。これに対し、記事に異論も。

ガチャだろうがなんだろうがその時点の状況や配置で勝てばいいわけなのでもちろん撤退も視野にいれて自分でやらないとそんな誰でも一律で同じ負荷やチャンスがあったり!なわけがない。リセットした方がよければすればいいけど勝てるか勝てないか判断基準にセンスがないと難しい!

上司ガチャより、会社が悪いと思います。人任せにする日本企業が多い。ルールをしっかり作るべき!うちの会社でも、どうテレワークの人を管理すればいいか悩んでるのが実態!

などと組織構造の問題を指摘するコメントが並んだ。

人材育成や働き方改革を専門とするアメリカ出身の経営コンサルタント、ロッシェル・カップ氏もツイッターで反応し、連続投稿。

カップ氏は「『上司ガチャ』はどんな国でも起こり得ますが、日本でその言葉が生まれたのは驚くべきことではないと思います。私が見たところでは、日本企業は管理職の管理方法において統一をあまり重視しません」「テレワークだけではなく、特定の上司はローカルルールを作ったり、他のマネージャーより厳しかったりということがあっても、会社が介入するのは稀です。部下の不満を把握する360度評価も日本企業ではあまり行われません」などと我が国の特徴を指摘する。

さらにカップ氏は「アメリカなど流動性のある労働市場のある国では、嫌われる上司の部下は辞めますが、日本では従業員が我慢するので問題のある上司が認知されません。日本企業は上司の管理法改善にもっと力を入れた方が良いと思います」と提言していた。

 

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