NHKの逆転勝訴確定に、有名弁護士「最高裁の良心は全く感じない」

“イラネッチケー”却下判決で「電波押し売りのテキ屋」状態?

自宅のテレビにNHKの放送が映らない装置を取り付け、受信料の義務はないことの確認を求めた訴訟を巡り、最高裁が原告の女性の訴えを退ける判決を下したことが報じられた3日、ネット上では受信料制度への反発が改めて巻き起こった。

Mirko Kuzmanovic /iStock

この訴訟は、取り付けた装置の名前から通称「イラネッチケー訴訟」として知られる。女性は一審は勝訴したが、二審はNHK側が逆転勝訴。女性が上告していたが、今回、最高裁第1小法廷(堺徹裁判長)は女性の訴えを退けたことで、二審判決が確定した。

しかし、この訴訟は約3年続いてきた間に、放送と通信の垣根がなくなる時代の現実と合わなくなっているなどの問題点が専門家から相次いで指摘されてもいた。この日の判決を速報した時事通信の記事は、配信先のヤフーニュースで一晩で9000を超えるコメントが書き込まれるなど、異論を指摘する人たちが続出。

その大半は、「なぜNHKだけがこんなにも過剰な特権を得ているのか理解できない」「この判決がまかり通るなら、電子機器は『なにかをとりつければ受信できる』って理屈で受信料を取られる。なんでも有りになる判決は問題じゃないの?」などと受信料制度に批判的だった。

ツイッターでは評論家の白川司氏が「NHKが映らないテレビを持っていても受信料を払う義務があると最高裁が認めてしまった。電波を押し売りする公営のテキ屋状態」と呆れた様子。

消費者保護問題への取り組みで知られる紀藤正樹弁護士も反応、「NHKに関しては最高裁の良心は全く感じられませんね」と厳しく指摘した上で、「ネット時代に、受像機購入=契約締結義務という放送法は、もはや日本のIT技術の発展を送らせていることにIT庁(原文ママ:デジタル庁)を作った政府は可能な限り早くに気づくべきです」との持論を示していた。

 

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