勝算?無謀?ビットコイン暴落で、エルサルバドルが押し目買い

先月にはビットコインによる減税都市を発表

ビットコインが日本時間の3日深夜から4日夜にかけ、約20%下落。イーサリアムなど他の仮想通貨相場も大きく値を下げた。

大手取引所ビットフライヤーのデータでは、3日23時台に646万円だったビットコイン価格は、日付が変わる少し前から大きく値を下げ始め、12時間後に600万円を割り込み、4日20時台に534万円にまで下落。5日未明時点では540万円台とやや持ち直す形で推移している。

多くのビットコインユーザーが真っ青になるような暴落があった中で、日本でも注目を集めたのがエルサルバドルの動きだ。世界で初めてビットコインの法定通貨化に乗り出すなど際立つ政策を打ち続ける同国だが、ナジブ・ブケレ大統領はこの日、ツイッターに投稿し、48,670米ドルで150コインを購入したことを明らかにした。

ツイートの「bought the dip」とは、文字通りの「押し目買い」。つまり上がり基調の相場で一時的に下がった局面で買いを入れた形だ。同国は、ビットコインの法定通貨化を決めた9月以降、何度も買いを入れている。

また、先月20日には大統領がビットコインシティの建設計画を発表。住宅地、ショッピングセンター、レストラン、港などを擁するというだけでなく、「我々から所得税がなくなる」などとも宣言。自治体の公債費支払いやインフラ維持などの財源としてVAT(日本の消費税に相当)を唯一の課税に残すものの、所得税、固定資産税、契約税、市税から市民を開放するという壮大な減税都市構想をぶち上げた。

ビットコインシティ構想を発表するブケレ大統領(エルサルバドル政府サイト)

しかしビットコインシティの建設費は10億ドルで、借り入れで調達する構え。英フィナンシャルタイムズは債券投資家らが冷ややかに見ているとも伝えている。

今回の押し目買いについても見方は真っ二つに割れているようで、勝算があるのか、ただの無謀な投資に終わるのか、注目される。

 

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