電子帳簿保存法の義務化2年猶予、現場からは「紙より面倒で本末転倒」の声

8月時点で経理担当者の7割「知らない」状態
ライター
  • 経理業務のデジタル化を進める「電子帳簿保存法」が22年1月から改正される
  • 義務化に2年間の猶予期間が設けられることになった
  • 電子化によってかえって煩雑化し、「本末転倒」の声も

2022年1月から、「電子帳簿保存法(電帳法)」が改正される。経理業務の電子化やペーパーレス化を推進してDX(デジタルトランスフォーメーション、デジタル化による社会変革)を進める狙いだが、電子取引(インターネットショッピングなど)を行う際の請求書や領収書の印刷保管が不可となったり、電子データのファイル名を統一しなくてはならないなど、さまざまな制約も発生。政府は、改正電子帳簿保存法に2年間の猶予期間を設けることを決めた。

sefa ozel /iStock

改正電子帳簿保存法の規定は難解かつ多岐にわたっており、全体を理解するのは容易ではない。名刺管理サービス「sansan」が8月に経理担当者を対象に行った調査では、回答者の約7割が電帳法の改正について「知らない」と答えた。「改正内容まで理解している」と答えたのは、わずか8.8%に留まった。

税理士・税務ライターの鈴木まゆ子氏は、「電帳法の求める基準がムダに厳しすぎ。ムチで無理やり進めようとするのも良くない」と指摘。厳格すぎる制度設計に、疑問を投げかけた。

税理士の中村太郎氏も、「今のままでは時代に逆行することになりかねなかった」と説明した。

改正電帳法の制度の問題点を指摘する声は、少なくない。

これ内容知れば知るほどクソな仕組みでさ、そもそもが面倒事を減らすためのデジタル化なのに、デジタルにしたが故にファイルをPDFで残せだのファイル名に金額入れろだの、紙ベースでやっている時より面倒とか本末転倒

インボイス制度もそうだけど、来年1月1日から始まる電子帳簿保存法もなかなかのものだと思う。国民に面倒かけたいのか、本当に仕事を楽にしてくれてるのか。もう少し準備期間ほしいし、電子帳簿保存もインボイスもどうゆう制度なのかわかりやすく広めてほしい。やれよって一方的すぎるよなぁ。

1カ月前に急遽猶予期間が作られたことに、戸惑いの声もあった。

えっ、来月からの予定だった電子帳簿保存法の改正施行が2年延期…?自分は最低限しか対応してなかったのでダメージ少ないですけど、ガチ対応がかなり面倒なあのルールに準拠すべくかなりコストかけた企業もあったのでは…。

何も調べることも手をつけることもなかったワシ大勝利

来年になったら「もう一年延ばすわ」って言いそう

DXやデジタル化とは本来、デジタル技術を活用して業務の無駄を省き、効率を上げるためのもの。いわば、ラクをするためのものだ。だが、法改正によってかえって煩雑な作業が増え、本末転倒な状況になっているようである。2年間の猶予期間の間に、行政側の対応も練り直す必要があるのかもしれない。

 

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