「真珠湾」80年、大統領声明のある一語に、日本の民族派団体反発

バイデン氏ツイートには入ってなかったが...
日本軍機の攻撃を受けて炎上する米艦ウェストバージニア(米海軍撮影:public domain)

日本海軍による米ハワイ真珠湾攻撃から8日(現地時間7日)で80年を迎えた。バイデン大統領は公務用ツイッター(@POTUS)に投稿。「真珠湾攻撃記念日を迎えるにあたり、私たちは亡くなった愛国者を称え、私たちの国を守ったすべての人々の武勇を顕彰し、私たちの世界により良い未来をもたらす平和と和解を確かなものにすることを約束する」と宣言した。

さらにホワイトハウスの公式サイトには「2021年の 真珠湾攻撃記念日の宣言」(原文英語)と題した大統領の声明文をアップ。序盤のパラグラフの多くは、このツイート内容とほぼ内容が綴られているが、この日を位置付ける政権の価値観を滲ませるくだりはツイッターには盛り込まれていない。

声明文は冒頭で「1941年12月7日、大日本帝国海軍は真珠湾やハワイ、その他の場所で我が軍を攻撃し、2,403人の軍人と民間人の命を奪い、アメリカに第二次世界大戦への参戦を宣言させた」と振り返った上で、

It was a day that still lives in infamy 80 years later.

と、綴っている(太字は編集部)。「infamy」はいくつかの訳語があるが、辞書ページ「weblio」では、「不名誉、悪名、汚名、醜行、非行、破廉恥な行為」と紹介しており、いずれを当てはめても、真珠湾攻撃に対するアメリカ国民のネガティブな心情を言い表している。

バイデン氏が「infamy」と述べた声明文について、反発したのが日本の民族派団体「一水会」だ。ツイッターで「大東亜戦争開戦80年。バイデン米大統領は『今も不名誉な日だ』と声明を出したが、米国はベトナムで、イラクで国際法を無視した不名誉な侵略戦争を繰り返した」と指摘した上で、「日本を断罪する一方で『テロとの戦い』と自己正当化。冗談じゃない。米軍の戦争犯罪こそフェアに裁かねばならない」とバイデン政権の姿勢を批判していた。

80年が経過し、現在は同盟国になって久しくてもわだかまりを完全になくすのは難しそうだが、バイデン氏がオバマ政権の副大統領だった2016年12月には、安倍首相(当時)が追悼施設のアリゾナ記念館をオバマ大統領とともに訪問。日米の現職首脳が真珠湾をそろって訪れるのは初めてのことで、この年の5月にオバマ氏が現職大統領として初めて広島を訪れたことへの事実上の返礼として受け止められていた。

安倍首相は式典の演説で、「憎悪を消し去り、共通の価値の下、友情と、信頼を育てた日米は、今、今こそ、寛容の大切さと、和解の力を、世界に向かって訴え続けていく、任務を帯びています。日本と米国の同盟は、だからこそ『希望の同盟』なのです」などと未来に向けた誓いを述べていた。

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