前澤友作氏の宇宙写真がNFT化!…だけど、そもそもNFTって何?
NFT記事初執筆で考えた前澤氏の宇宙旅行の意義宇宙旅行中の起業家、前澤友作氏が今度は“NFT”を発行するという。前澤氏は日本時間の16日、次のようにツイートした。
「宇宙で撮った初めての写真をNFTにしました。作品タイトルは「Rendezvous(ランデブー)」宇宙から発行された世界初のNFTです」
宇宙で撮った初めての写真をNFTにしました。
作品タイトルは「Rendezvous(ランデブー)」
宇宙から発行された世界初のNFTです。https://t.co/yRTS9N32lb— 前澤友作┃地球に戻りました (@yousuck2020) December 16, 2021
NFT化される前澤氏の写真は12月8日の13時35分、地上420kmから撮影されたものだという。美しいカリブ海、そのカリブ海に浮かぶ島々が収められている。「Rendezvous」は、この写真のほか、船内の写真や動画、撮影情報などを1つにまとめた作品としてNFT化し、売り出される。NFT化にあたっては、NFTに特化したブロックチェーン「Palette」を採用しているという。
そもそもNFTって?
NFTとは「Non Fungible Token」の略語で、日本語では「非代替性トークン」と訳す。今年の流行語大賞の候補にも入っていたそうだが、それでも「NFT」のことを知っている人はまだまだ少ないのではないか。
かく言う筆者も、実はよく分かっていない。サキシルでも特集ページをやっていることもあり、調べてみたところ、NFTには「替えが利かないデジタルデータ」という意味合いがあるらしい。希少性が高く、多くのユーザーが欲しいと思えばそのNFTの値段は高くなるのだそうだ。このあたりは、絵画に似ているのか。
身近なものでたとえれば、数千円も出せば野球のグローブは買える。どこのスポーツショップにも売っている。この何の変哲もないグローブに、たとえば大谷翔平選手のサインが記されていれば、価値はいくらになるだろうか。見当もつかないが、「数百万円出しても欲しい」というコレクターもいるだろう。これをデジタルデータに置き換えてみると、一般的なデジタルデータが普通のグローブであれば、NFTは大谷翔平選手のサイン入りのグローブということか。そうなのか?
今年3月、ツイッター社のジャック・ドーシーCEO(最高経営責任者)が、自身の初めてのツイートをNFTとして競売にかけた。
「just setting up my twttr(twttrをセットアップしている)」
just setting up my twttr
— jack⚡️ (@jack) March 21, 2006
というこのツイート。競売にかけられた結果、何と約290万ドル(約3億1500万円)で落札されたのだ。高額NFTはこれだけではない。アメリカの大手メディア、ニューヨークタイムズのコラムがNFTオークションに出され、約55万8000ドル(約6100万円)で落札された。このコラムを落札したのは、@3FMusicというユーザー。@3FMusic氏はこのコラムの所有権を得たほか、このオークションについて今後、執筆されるコラムにも登場する権利を得たという。
まだ大儲けできる可能性?
デジタルデータをNFT化し販売する動きは、日本でも見られている。今年9月、プロ野球の埼玉西武ライオンズは日本球界で初めてNFTコンテンツを販売した。限定1個の販売となった「栗山巧選手2000安打達成記念パネル」は、パネルとパネルの動画データがセットで、価格は20万円からの入札方式で販売された。
Jリーグは、リーグ全体でNFTを推し進めており、今年8月にはNFTを活用した「Jリーグオフィシャルライセンスゲーム」をリリースしている。ゲーム内で育成した選手データはNFT化し、ユーザー同士で売買できるという。
NFTはまだまだ始まったばかりの概念で、NFT界にはまだグーグルやアマゾン、フェイスブックのようなビッグプレイヤーはいないらしい。専門家によると、これから将来のマーク・ザッカーバーグやジェフ・ベソスが生まれてくることが期待されているのだそう。つまり、いま何かしら動き出せば、彼らのように大儲けできる可能性があるわけだ。
前澤氏は、自分のお金を使って行きたかった場所を旅行しているだけなのに、なぜか意義を問われている。「金持ちの道楽だ」なんて声も聞かれるが、何がいけないのか。少なくとも筆者にとっては、まだまだブルーオーシャンに見えるNFTの存在を知らせてくれたという意味で、前澤氏の宇宙旅行が果たしてくれた役割はあった。
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