「メディアの自殺行為」鳩山由紀夫氏、大阪府と読売新聞大阪本社の提携に苦言

望月記者らも読売を“フルボッコ”
鳩山由紀夫氏(首相時代、官邸サイト)

鳩山由紀夫元首相が24日夕、ツイッターを更新し、大阪府と読売新聞大阪本社が包括連携協定を締結したことを巡り、「メディアの自殺行為である」などと苦言を呈した。

大阪府と読売新聞大阪本社は22日、協定を結ぶことを発表。連携内容については「教育・人材育成、情報発信、安全・安心、子ども・福祉、地域活性化、産業振興・雇用、健康、環境など8分野にわたる連携・協働を一層促進させ、地域の活性化と府民サービスの向上を図っていくため」(リリース)としている。27日に行う協定締結式には、吉村知事と読売大阪本社の柴田岳社長がそれぞれ出席する。

しかし、ネット上では、維新に批判的だったり、読売新聞と政治的論調が異なったりするメディア関係者が締結発表直後からヒートアップ。東京新聞望月衣塑子記者が「解せない。特に情報発信分野は利益相反する部分が出てくる。『色』がついた状態で、権力監視の役割が果たせるのだろうか」と非難すれば、朝日新聞三浦英之記者は「これ、どういうこと……。報道機関が行政と部分的に一体化するということなのだろうか?」と疑問視。

また、在阪ジャーナリストの吉富有治氏は「読売新聞は『大阪府と協定を結んでも報道機関としての使命は果たす』と説明するのだろうが、それは可能か??読売は様々な事業で府と関係を持った以上、相互に持ちつ持たれつの関係になるわけで、『権力の監視』という役割にもブレーキがかかるのは必至だろう」とコメント。ここ2日間、ツイッターでは読売新聞に対し、左派ジャーナリストらによる“フルボッコ”祭りになっていた。

東京・大手町の読売新聞社

鳩山氏はこうしたネットの反応も意識していたとみられ、「大阪府と読売新聞大阪が包括連携協定を結ぶとか」と切り出し、「詳細は分からぬが、読売が大阪府の広報誌に、大阪維新の広報誌になりはしないか。メディアは(地方)政府や政党との適当な距離感を保ち、公益性、中立性を保たねばならないのに。メディアの自殺行為である。心から心配している」と述べていた。

鳩山氏が首相在任中は読売新聞はかなり厳しい論調だったことから「心配している」のは皮肉まじりの意趣返しかもしれないが、読売新聞はすでに九州と山口県を統括する西部本社が山口県宇部市など複数の自治体と同様の提携を結んでいる。地方紙でも地元自治体と包括提携を結ぶ動きは以前からあり、西日本新聞社が昨年10月、宮崎県五ケ瀬町と締結している。

そうした中で、大阪府と読売の協定締結が唐突に批判される背景には、衆院選で党勢を伸ばした維新と、部数が減少したとはいえ政権への影響力を誇る読売の動向を警戒する左派メディア関係者の危機感もありそうだ。

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