「コロナを季節性インフルと同じ『5類』として」安倍元首相が注目の発言

自民・細野氏「インパクトは大きい」

オミクロン株の市中感染拡大が懸念される中、安倍元首相が、現在感染症法で上から2番目の「2類相当」に分類されている新型コロナウイルスの位置付けについて、季節性インフルエンザと同じ「5類」に格下げすることも選択肢との認識を示し、注目を集めつつある。発言は、読売新聞の同日付朝刊のインタビューで掲載された。

安倍氏(2020年7月、首相在任時:官邸サイトより)

安倍氏のインタビューは、岸田政権のここまでをテーマにしたもので、ここ最近一部で報じられている岸田首相との「不仲説」を否定。デフレ脱却などの政策面に触れた後のコロナ対策のくだりで、岸田政権の3回目のワクチン接種前倒しを「大いに評価」。さらに「今年はさらに踏み込み、新型コロナの法律上の位置付けを変更してはどうか」と提起した。

新型コロナは感染症法で現在、ジフテリアや結核、鳥インフルエンザでも病原性の高い「H5N1」型などの「2類」に相当すると特例的に位置付けられているが、入院治療を原則としているため、病院や保健所への負担が大きく、5類に格下げし、軽症者や無症状については隔離施設や自宅療養とするなど、現場の負担を和らげるべきとの意見が出ている。

安倍氏も同様の考えのようで、「感染の仕組みが次第に解明され、昨年末には飲み薬も承認されました。オミクロン株への警戒は必要ですが、薬やワクチンで重症化を防げるならば、新型コロナを季節性インフルエンザと同じ『5類』として扱う手はあります」と述べた。

安倍氏は20年8月に首相退任を表明した記者会見で、2類相当の運用を見直す方針を示していたが、後継の菅政権では専門家などから慎重な意見が強まったこともあり、見送られた。

自民党の細野豪志衆院議員はツイッターで「読売朝刊で安倍元総理が『新型コロナを季節性インフルエンザと同じ5として扱う手はあります』と発言。インパクトは大きい。日常を取り戻したいという気持ちはみんな同じ。飲み薬が普及すれば可能性があるが、政府内には慎重な意見が多く、年明け早々大議論になるだろう」との見通しを示していた。

ただ、東京都ではこの日、新規感染者数が3か月ぶりに3桁となる103人に増加。沖縄県でも昨年9月25日以来となる130人にまで急増した。毎日新聞によると、新規感染者の増加を受けて岸田首相は後藤厚生労働相に対し「臨機応変に対策に取り組まないといけない」と指示を出したというが、岸田政権では昨年12月初め、国交省が航空各社に国際線予約停止を要請し、その後、批判が強まったため撤回した。

ところが報道各社の支持率が上向きに。「対コロナ『前のめり』」(12/29 読売新聞)とも評されるほど、強権志向を強めているとみられ、安倍氏の提言が受け入れられるかは不透明だ。

 

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