沖縄で新規感染600人超、“ザル状態”だった「米軍基地」に批判集まる

都民ファ都議「『治外法権』で済ませたらダメ」
ライター
  • 沖縄県でオミクロン株を含むコロナ感染者が急増中
  • 玉城デニー知事は感染拡大の要因として米軍の対策不備を指摘
  • オミクロンの日本全国への蔓延は時間の問題か

沖縄県でオミクロン株を含むコロナ感染者が、急増している。元日に52人だった新規感染者数は、5日には623人まで高まった。玉城デニー知事は感染拡大の要因として、米軍のコロナ対策の不備を指摘。「激しい怒りを覚える」と強い憤りを表明していた。

オミクロン株の感染者が見つかった沖縄・キャンプハンセン(Inushita /Photo AC)

落語家の立川談四楼氏は、「玉城知事は激怒しているに違いない。基地に出入りして飛び火、それが市中感染に繋がってるんだ。さあ『日米地位協定』だ。それしかない」と語り、沖縄の基地問題を提起した。

「友愛外交」を提唱していた鳩山由紀夫元首相も、「米兵は米国で厳格な検査もせず、入管手続きなしで基地に来て、街に出て遊ぶから市民に移らない方がおかしい。米国人の中に日本は保護領との意識が今だにあるからだ。日本を独立させねばならない」と憤りを示した。

また、JX通信社代表の米重克洋氏も「沖縄に限らず、三沢、横須賀、富士、岩国と基地内で感染者数が大勢出ているのにそれ以上の情報がろくにない。米軍のコロナ対応は少々おかしいのではないか」と言い、米軍基地からのコロナ感染を懸念した。

沖縄には在日米軍基地の7割が集中しているとはいえ、横須賀や座間(神奈川県)、佐世保(長崎県)、三沢(青森県)など、米軍基地は日本各地に点在する。都民ファーストの会の尾島紘平東京都議は昨年末、「現状、在日米軍基地における感染状況はブラックボックスとなっており、政府も手が出せていません。先日も言いましたが、そこは『治外法権』で済ませたらダメ。」と指摘。東京都は都内の米軍基地に対し、緊急要望を行ったという。

だが、沖縄県はもともとワクチン接種率が全国平均より低い水準にあるなど、コロナ対策の遅れが目立っていた。

ジャーナリストの石井孝明氏は、「米軍の行為は問題であり批判します。一方、沖縄県はコロナ対策はワーストだらけなので、格好の責任逃れの材料を、デニーとあの界隈は見つけたなと。」と述べ、米軍だけが原因ではないとの見解を示した。

日米地位協定により、米軍関係者は日本の水際強化措置の対象外となっており、出入国時のウイルス検査が最近まで行われていなかった。沖縄県と日本各地は現在も自由に往来できる状態であり、オミクロン株が日本全体に蔓延するのは、時間の問題かもしれない。

 

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