「発信を!」堀内ワクチン大臣、突き上げられた後、いきなりツイートしまくる
国民・玉木代表の「叱咤」影響?新型コロナウイルスの全国の新規感染者数が7日、昨年9月15日以来となる6000人を超え、沖縄、山口、広島の3県はあす9日から31日までまん延防止等重点措置が適用される。そうした中で急がれるのがワクチンの3回目となるブースター接種だが、国民への啓発や自治体への情報提供など、所管する堀内詔子ワクチン担当大臣のツイッターでの発信がクローズアップされつつある。
実際、7日朝には国民民主党の玉木代表がツイッターで「今は3回目接種を急ぐ段階だと思うがワクチン担当大臣からのタイムリーな情報発信がない。改善を!」と堀内氏を“叱咤”。「前任者と比較するのは酷だが、国民が3回目接種についての情報を欲している今こそ、堀内ワクチン担当大臣にはもっと頻度高く情報発信してもらいたい」と要求した。
前任者と比較するのは酷だが、国民が3回目接種についての情報を欲している今こそ、堀内ワクチン担当大臣にはもっと頻度高く情報発信してもらいたい。足りないなら足りないとの情報を出してほしい。そしていつ頃打てるのか目処を示してほしい。前政権と比べても明らかにペースが落ちている。改善を!
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) January 6, 2022
玉木氏ならずとも多くの国民が思い起こしてしまう前任者の河野太郎氏はツイッターで、政界最多の240万フォロワーを擁し、ワクチンの関連情報を積極的に発信。一方、堀内氏のツイッターフォロワー数は約6800(8日午前1時時点)と4桁にとどまり、現職大臣にしては少しさみしい。
もちろん、河野氏のツイッター使いは政界広しといえど特異なスキルであることは衆目の一致するところ。また、現職大臣とはいえ、堀内氏のアカウントは個人所有のものであり、厚労省などの公的機関のアカウントをどう駆使するか、あるいはマスコミ報道も含めて、いかに正確で迅速な情報を広めていくかが所管大臣としてトータルパッケージでの発信力が問われる。
大臣に就任した昨年10月以降のツイートを振り返ると、同月はコロナの感染者数が減少し、後半は、堀内氏自身も出馬した衆院選の期間とあって選挙関連の投稿で埋め尽くされた。
第100代岸田文雄総理大臣のもとで、東京オリンピック・パラリンピック担当大臣、ワクチン接種推進担当大臣を拝命しました。ワクチン接種については、厚生労働大臣はじめ関係大臣と緊密に連携しつつ、自治体や医療従事者の皆様方と信頼関係を築きながら、引き続き安全な接種を着実に進めてまいります。 pic.twitter.com/IrP06kI8jN
— 堀内のり子@山梨2区 衆議院議員 (@genkihoriuchi) October 5, 2021
ただ、11月に入ると、大臣に再任してからは首相官邸ワクチンのアカウントの紹介や厚労省アカウントのリツイートを増やし始め、11月12日には他アカウントのリツイートも含めると、7回も投稿。同月17日には気になるワクチンの配送時期を紹介するなど、12月中旬までは毎日ではなくても比較的多くツイートをしている。
ワクチンの配送時期については、
今年12月にファイザー社のワクチン約1200万回
来年1月に武田/モデルナ社のワクチン約1700万回
来年2月にファイザー社のワクチン約800万回
を予定しています。 https://t.co/ZHASTzeSFX— 堀内のり子@山梨2区 衆議院議員 (@genkihoriuchi) November 17, 2021
ツイートは、自らが取り上げられた報道記事も含め、役所の発表などを淡々とこなしている。ただ、良くも悪くも無難な内容が多く、前任者が、時には報道各社の勇み足なニュースに苦言を呈し、波紋を呼ぶといった「異変」はない。
そして年末年始(12/29〜1/3)の投稿はなく、2022年最初の投稿は、4日付で内閣府広報アカウントのワクチン関連のリツイート。6日には今年初めての本人ツイートでありながら、「あけましておめでとうございます」の前置きなしに、厚労省のツイートを引用しながら「追加接種により、低下した感染予防効果や重症化予防効果等を高める効果があることが、臨床試験や様々な疫学研究等で報告されています」と投稿はしている。
年明けの急激な感染拡大を受け、本人や関係者がツイッターどころでなかったのか、6日まで新年になってからの投稿は、この2本のみ。
突然スイッチが入る
そして明らかに“スイッチ”が入ったのは7日だ。早朝に玉木氏の前述の「叱咤」があったことも影響したのか、もちろん前日に3000人の新規感染者数が出たことに危機感を抱いてのことか、この日昼、「ワクチンについては3月迄の配送計画を既に自治体に示しており、供給量は自治体にある未接種のものを含めて約5700万回分。これらを活用して医療従事者、高齢者への接種を進めて頂きたい」と強調。
オミクロン株の拡大が急速に進んでいます。重症化や発症等予防の為には追加接種を着実に進めることが重要です。
ワクチンについては3月迄の配送計画を既に自治体に示しており、供給量は自治体にある未接種のものを含めて約5700万回分。これらを活用して医療従事者、高齢者への接種を進めて頂きたい。 https://t.co/eRGYsXRVc7 pic.twitter.com/VMJLhHhWuG
— 堀内のり子@山梨2区 衆議院議員 (@genkihoriuchi) January 7, 2022
21時台には、この日3本目となる投稿として、追加接種用のワクチンの配送量について説明した表をアップ。
追加接種のタイミングと対象者を整理するとこうなります。
既にファイザー社ワクチン約1600万回分を昨年中、約1000万回分を2月中に、武田/モデルナ社ワクチン約1700万回分を今月中に、約500万回分を2月上旬に配送する予定です。加えて、自治体には未使用分が約900万回分あります。 pic.twitter.com/2pJEqjgKIq— 堀内のり子@山梨2区 衆議院議員 (@genkihoriuchi) January 7, 2022
そして続きざまに4本目も投稿し、「国民の皆様におかれましては、オミクロン株の感染拡大により不安になられている方も多いかと思います」と切り出した上で、ツイッターでの情報発信に関する自らの心構えを披露。「担当大臣として、ワクチンに関連する情報は皆様にお伝えできるようになった段階で正確に、かつ迅速にお伝えできるように尽力してまいりますので、よろしくお願いいたします」と誓っていた。
国民の皆様におかれましては、オミクロン株の感染拡大により不安になられている方も多いかと思います。担当大臣として、ワクチンに関連する情報は皆様にお伝えできるようになった段階で正確に、かつ迅速にお伝えできるように尽力してまいりますので、よろしくお願いいたします。
— 堀内のり子@山梨2区 衆議院議員 (@genkihoriuchi) January 7, 2022
堀内氏は、自民党が政権を奪還した2012年の衆院選で初当選。夫の光一郎氏は富士急行社長、義父は通産相などを歴任した故・堀内光雄氏で、大久保利通や吉田茂の血を引くという話題性がある。ただ、地元の山梨2区では保守分裂選挙での苦労を重ねたが、派閥の長である岸田氏が首相になった昨年10月、当選3回(当時)で初入閣した。
しかし大臣就任後、勉強熱心との評判があるものの、答弁の安定性を欠いたことで「悩める堀内ワクチン相」(朝日新聞)などと酷評する報道も増えていたところだった。年明けの感染急拡大で緊迫する中、2代目ワクチン大臣として、情報発信も含めて正念場を迎えている。
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