ウクライナ情勢「台湾進攻の好機になり得る」自民党・松川議員が展望

日本に何ができるか...
ライター/SAKISIRU編集部

自民党の松川るい参議院議員が12日未明、緊迫するウクライナ情勢をめぐりブログで私見を披露した。松川氏は2016年参院選で初当選する前は外務省に勤務。インテリジェンス部門の分析官時代に培った独自の国際情勢分析をブログで披露しており、一般読者だけでなく、国際政治学者らプロにも注目されている。

松川氏(防衛政務官時代、防衛省サイト)

2022年に気になること:ウクライナ情勢が他人事でない理由」と題したブログの書き出しは、「昨年もいろいろありましたが、今年はそれ以上に激動の一年となる予感がしています」。松川氏は、北京オリンピック、秋の中国共産党大会、米国の中間選挙、韓国やフランスの大統領選挙、オーストラリアの選挙といった今年予定されている注目の行事を列挙したうえで、最も懸念しているのはウクライナ情勢だとして、次のように展望する。

単にロシア対ウクライナ、ロシア対米国・NATOということではなく、仮にロシア軍がウクライナに侵攻することとなれば、事態を抑止できなかったとして、米国のリーダーシップにアフガンの比でない悪影響が出ることは必至であり、中国が台湾や尖閣諸島に対してどのような行動に出るか大いに影響することとなるでしょう。習近平国家主席は、(編集部注:アメリカが)二正面作戦ができないと踏んで、台湾に対する圧力強化の好機と見るかもしれません。

ウクライナ情勢でアメリカが適切なリーダーシップを発揮できずに、事態を収拾できなかった場合、その影響は巡り巡って台湾情勢や尖閣諸島の問題にも及んでくるだろうという見立てだ。松川氏は北京オリンピックや共産党大会が控えていることから、中国が今すぐの軍事的手段を取るとは考えにくいとしつつも「(編集部注:中国は)米国のリーダーシップの退潮と見て、台湾・尖閣に対する圧迫を益々強めるかもしれません」と指摘する。

ロシア大統領府サイトより

さらに、ウクライナ情勢と台湾情勢とは、「似たところがあります」と指摘。

ウクライナについても台湾についても米国に国際法的な意味において防衛義務はありません。しかし、実際上は、ウクライナと台湾、いずれについても、その意思に反してロシアや中国に占領されることを容認することはできない、それは自由と民主主義を標榜する米国のリーダーシップに対する回復困難な深刻なダメージになるという意味において、「守る」必要があるという点において同じと感じます。

ウクライナ情勢がいくら緊迫しているといっても、どこか遠くの国で起こっていることと思っている日本人は少なくないのではないだろうか。ウクライナにロシアが武力侵攻しても日本には影響がないと。

しかし、アメリカのリーダーシップという側面から捉えてみると、ウクライナ情勢と台湾情勢は密接に関連していることが分かる。ウクライナ情勢が悪化すれば、それをチャンスと見て中国が台湾や尖閣諸島に侵攻するリスクが増大するわけだ。

松川氏はこの状況で日本ができることについて「ウクライナ情勢そのものについてほぼありません」と冷静に見ている一方で、自国の防衛力強化と外交に注力すべきと強調。「同盟国たる米国をインド太平洋地域において補完する役割を果たすこと、但し、対米追従ではなく、例えば東南アジア諸国から得ている日本自身の信頼感を生かした外交を活用すること、そうしたことに一層注力すべきだと考えます」との持論を示した。

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