オーストラリア発!日本も考えるべき「対中戦略」3つの新しい観点とは

19世紀の探検家が遺した地図に見るヒント
地政学・戦略学者/多摩大学客員教授
  • 奥山氏が注目するオーストラリア発の新しい「対中戦略論」とは?
  • 鍵を握る中堅国家の存在。「インド太平洋」という枠組みで戦略を考える
  • 「頼りない日本」にオーストラリアが期待する「変化」

ここ数年間の国際政治の動きの速さにはすさまじいものがある。新型コロナの世界的な大流行(パンデミック)の影響もあるが、中心にあるのは、アメリカと中国の対立だ。

もちろん表面的には経済面での対立の激化があり、日本でも対立の余波を受けて「経済安全保障」というイシューが議論され、政府にも専門の部署が設置されるなど動きが活発化している。

だがその根本にあるのは、この2つの大国による、今後の世界秩序をめぐる争い(いわゆる新冷戦)だ。

バイデン氏(副大統領時代)と習近平氏(米国務省flickr:2015年)

続々発表される対中戦略

この対立が客観的にどうなるかは誰にも予測のつかないところではある。だが、すでに私がこの場で何度か触れたように、アメリカではいくつかの目立った対中戦略論が出されており、アメリカ側としてこの冷戦をどう戦っていくべきなのかという議論は始まっている。

ここで思いつくものだけでも、

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