沖縄警察署に300人の若者が集まり一部暴徒化、投石もあったのに逮捕されない不思議

自衛隊OB、リアルな有事での扇動危惧
ライター/SAKISIRU編集部

27日未明から28日早朝にかけて、沖縄県沖縄市の沖縄警察署に300人に上る若者が集まり、一部が暴徒化。警察署に石や空き缶、生卵などが投げつけられる事件が起こった。実は、この事件には、あるきっかけがあった。

AdrianHillman /iStock

沖縄署の発表によると、27日未明、暴走行為の警戒中だった地域課所属の男性警官とバイクを運転していた17歳の男子高校生が接触。その際、男子高校生が右目の眼球破裂と眼底骨折の重傷を負ったという。男子高校生は、友人や知人らに「警察官に警棒で殴られた。失明するかもしれない」と伝えていた。

この情報がネット上で拡散。琉球新報によると、ネットで情報を見たという若者や、男子高校生の友人らが沖縄署を取り囲み、石や空き缶、生卵が投げつけられた。若者らは、警察官に「おまえがやられたらどう思うか」などと言っていたという。なお、沖縄署は、接触と高校生のけがの因果関係については現在捜査中と報じられている。

琉球新報によれば、若者たちはその後、28日午前4時過ぎに引き上げていった。沖縄署には石や空き缶、生卵などが投げられているが、誰も逮捕されなかったようだ。

画像・丸岡ジョー/PhotoAC

警察署に投石でも逮捕なし

昨年、神奈川県横須賀市で、少年少女ら6人が警察署やパトカー、交番に生卵を投げた事件が起こっている。当然ながら6人は、威力業務妨害の疑いなどで全員逮捕された。2019年には岡山県倉敷市の少年が、警察署駐車場に生卵を投げたことで逮捕されている。

今回、沖縄では生卵に加えて石や空き缶が警察署に投げられたようだが、なぜか誰も逮捕されていない。これでは、男子高校生の眼球破裂は本当に警察官に警棒で殴られて眼球破裂の重傷を負ったのではという憶測が出てきてもおかしくない。

それとも、若者の数のあまりの多さに、人手不足などで対応しきれなかったのだろうか。ただ、それはそれで大問題だ。元自衛隊情報専門官で軍事ライターの薗田浩毅氏は次のようにツイートしている。

沖縄県警庁舎に対する「暴動」
現代の日本国内でああいうケースが発生するのは興味深い。 もしオレが南西諸島で何か軍事的にコトを起こす立場なら、こういった暴動は有力なオプションにしちゃうな。暴動のきっかけなんていくらでも捏造できそうだし。

確かに、300人程度の若者に対応できない警察が、軍事的な思惑や政治的な目的を持ち、治安を崩壊させるために起こされたような、より大規模な暴動に対応できるとは思えない。

発生した経緯といい、警察の対応といい、実に不可解なこの事件。沖縄署は、朝日新聞の取材に「男子高校生からも話を聞いて精査し、コメントしたい」と回答している。付近で暮らす住民が安心できるように、一刻も早い警察からの説明が望まれる。

 
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