佐渡金山、一転してユネスコに推薦へ、地元紙、新潟日報は号外発行の大喜び

地元民「あとは、邪魔が入らなければ...」
ライター/SAKISIRU編集部

28日、政府が「佐渡金山」(新潟県)を世界文化遺産候補として、ユネスコに推薦する方向で最終調整に入ったことが明らかになった。佐渡金山を巡っては、昨年、文化庁の文化審議会が推薦していた。

ところが、今月20日には、韓国の反発などを受けて「ユネスコへの推薦を見送る可能性が高まる」と読売新聞が報道。新潟県内では、連日、佐渡金山の世界遺産推薦の話題がテレビ、新聞などで取り上げられていた。

佐渡金山の大立竪坑(igamania /PhotoAC)

政府の方針転換を受けて、新潟県で50%のシェアを誇る新潟日報は公式ツイッターアカウントで、「【速報】佐渡金山、ユネスコに推薦へ」と一報。さらに、「佐渡金山 政府推薦へ」と大見出しを取った号外を発行した。

号外では、今までの経緯をまとめたうえで、「順調にいけば、佐渡金山はユネスコの諮問機関による調査を経て、23年夏に開かれる世界遺産委員会で登録の可否が決まる見込みだ。登録されれば本県初、日本で26件目の世界遺産となる」と報じている。

また、新潟県下の4つのテレビ局はいずれもツイッター公式アカウントで、「【速報】政府 ユネスコへ推薦する方向で調整」などど、このニュースの速報をツイートしている。

「佐渡金山、ユネスコに推薦へ」というニュースに昂っているのは、マスコミだけではない。アメリカ元駐日大使のライシャワー氏など、多くの著名人に愛された老舗旅館、尖閣荘は公式ツイッターで、次のようにツイート。

「世界文化遺産、ユネスコ推薦へ
お祝いに金山と周辺画像を
この後ツイート多め。
ご了承ください」

このツイート後、わずか1時間ほどの間に13もの連続ツイートをし、佐渡の魅力をアピールしていた。

もちろん、一般市民も一様に喜んでいる。佐渡市在住の会社員男性(30代)は、「ホッとした」と安どの表情を見せた。

私は会社員なのですが、親が旅館をやっています。コロナのせいでここ2年ほどの売り上げはひどいものだったようです。親ももうやめようかなんて言っていましたが、“もし佐渡が世界遺産に認定されたらもう少し頑張れるんだけどね”なんて言っていました。それだけに、この間の推薦見送りのニュースでは落ち込んでいる様子でした。とりあえず、推薦されるということで本当にホッとしました。あとは、邪魔が入らなければいいですね

地元報道を確認する限り、新潟県は県を挙げて喜んでいるように見える。ぬか喜びになってしまわないように、無事に世界文化遺産の登録が決まることを切に望む。

 

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