そごう・西武売却、セブン&アイHDのカリスマ元会長がSNSで話題

「数少ない失敗案件」との声も
  • セブン&アイHDが傘下の百貨店、そごう・西武売却の動きが報道
  • SNSでは売却を予見していた声もある中で、鈴木敏文元会長の名も話題に
  • 鈴木氏が会長時代、そごう・西武を傘下に収めた経緯と評価

セブン&アイ・ホールディングス(HD)が傘下の百貨店事業会社、そごう・西武を売却する方向で調整していることが31日、報道各社で報じられた。

東京・池袋の西武池袋本店(画像:ぽせ〜どん/Photo AC)

元々“構造不況業種”とみなされていた百貨店業界は、コロナ禍の直撃で営業自粛を強いられるなど軒並み危機的な状況に陥っており、そごう・西武でも2年連続の赤字決算が見込まれていた。セブン&アイは元々傘下のコンビニ事業主体で稼ぐ構造で、同社大株主の外資ファンドからは事業売却を迫られていた経緯があった。

そうした経緯もあり、ネット民の受け止めは予想の範囲内だったようだ。この日夕方、売却の動きが報じられるとツイッターでは

ついにきたかと言う感じ

百貨店大変だよ。とある県でも隣県の百貨店持ってきたようですが、こんな運命となるのは既に判りきっている事。

などの反応が相次いだ。

「小売の神様」の経営手腕でも失敗

鈴木敏文元会長(セブン&アイHD『四季報』より)

他方、個人投資家など経営の側面から同社に関心を持つ人たちからは、セブン&アイHDに君臨したかつてのカリスマ経営者の名前に触れる人も相次いだ。同社の元会長で、現在は名誉顧問を務める鈴木敏文氏(89)だ。

そごう・西武は2003年に合併し、ミレニアムリテイリングとして再出発していたが、わずか2年後の2005年、鈴木氏が会長兼CEOだったセブン&アイHDの完全子会社化。2009年、同社傘下のまま現在のそごう・西武に再編されていた。

しかし百貨店自体は平成バブル崩壊後、地盤沈下が続いていた。それでも鈴木氏はそごう・西武を傘下に収めたわけだが、業績は目立って好転することはなく、日本にコンビニ業態をゼロから根付かせて隆盛に導いた「小売の神様」鈴木氏の手腕をもってしても、立て直しは容易でないまま、鈴木氏は16年5月に退任した。

ツイッターで鈴木氏の名前を挙げた人たちからは

正しい判断。鈴木敏文会長の数少ない失敗案件

ジャニーさんがいなくなったジャニーズ事務所のように、カリスマ鈴木敏文を失い一気に規模縮小に追い込まれる。

鈴木敏文が買収を決めた案件なので、彼の在籍時は売る決定はできなかった。これから鈴木案件の整理→コンビニ集中が加速するのは間違いない。

などと、鈴木体制の「遺産整理」と見る向きが強かった。

元々、経営が難しくなっていても、鈴木氏がそごう・西武を買収する決断をした理由について、日経ビジネスは鈴木氏の会長退任から4か月後の記事(2016年9月23日)では、HD幹部の話として「小売業の経営者として百貨店に憧れがあり、何としても欲しかったのでは」というブランド向上が指摘されていた。

鈴木氏自身もこの記事では「これは僕の不勉強なんだけど、百貨店はもうちょっと商品について明るいと思っていたんだよ」などと誤算があったことを認めていたが、百貨店という事業形態は、コロナ禍に駄目押しされる形で、このまま構造不況の波に淘汰されるのだろうか。

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