チェルノブイリ電源喪失、朝日新聞とCNN記者が「フクシマ」再現煽るも批判招く

3.11から11年、風化しかける「教訓」
チェルノブイリ原発(Blinoff /iStock)

チェルノブイリ原発への電源供給が遮断され、放射性物質流出への懸念が9日夜、広がった。ウクライナのクレバ外相は、予備のディーゼル発電機が48時間が稼働できることを明らかにした。

折しも発電機の電源が切れる48時間後は「3.11」からちょうど11年。日本のネットでは、「嫌なタイミング」「何の因果か」と嘆く人も相次いだ。

一方、朝日新聞尾形聡彦記者がツイッターで、CNNのリポーターの報道を引用する形で「フクシマのような状況になりうる」と投稿。しかし、ネット民から「20年前に停止しているチェルノブイリと当時のフクシマでは状況が違う」などと突っ込まれる場面もあった。

また、著名な女性医師も英ガーディアンの速報記事をもとに「48時間以内に電源を回復できなければヨーロッパ中に放射性物質が拡散する恐れがある」との情報をツイートで紹介したが、IAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長は9日、「放射性廃棄物管理施設が配置されているサイト内の重要な安全機能に、重大な影響は与えない」との見解を示した。公式ツイッターでは「使用済燃料の貯蔵プールにもたらす熱負荷と冷却水の量は、電力供給を必要としなくても熱除去に十分効果的」とコメントしている。

3.11の原発事故では直後にパニック状態になり、日本国内の実態を理解していない海外メディアがセンセーショナルに報道。国内メディアでも、朝日新聞は「プロメテウスの罠」と題した連載で、東京都内の当時6歳の男児が大量の鼻血を出したことなどを紹介したが、科学的に因果関係が立証されておらず、風評被害をもたらしたことへの批判も相次いだ。

一部のメディア関係者らが騒いだことは、3.11から11年、科学的な知見に基づいた冷静な対応をすべきという教訓がやや風化しかけている実態を示した格好だ。

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