北海道新聞記者が書類送検、有識者に聞く今後のポイントは?
40代女性キャップの指示が浮上- 旭川医科大学の取材をめぐり、北海道新聞の記者とキャップが書類送検
- 元全国紙記者、元ネットニュース編集長の亀松太郎氏に話を聞いた
- 書類送検自体は自然な流れだが、検察の判断がカギになるとのこと
北海道・旭川医科大学で2021年6月、大学構内で取材をしていた北海道新聞社の20代の女性記者が建造物侵入容疑で現行犯逮捕された事件で、道警は16日、この記者と、当時キャップ(現場責任者)だった40代女性の記者を、書類送検した。20代の女性記者は、入社3カ月の新人記者だった。
大学内では当時、学長解任に関する会議が行われていて、記者は廊下で会議室内の音声を録音していた際、職員に取り押さえられたという。
入社3カ月の記者が独断で現場に向かうはずがなく、逮捕当時から、記者に対する同情や、逮捕の是非、北海道新聞社の社としての問題を指摘する声などがあがっていた。
今回の書類送検について、どう捉えたら良いのか。元朝日新聞記者、元弁護士ドットコムニュース編集長で関西大学特任教授の亀松太郎氏に話を聞いた。書類送検はあくまで逮捕の延長上の手続きで、「検察が起訴するかどうかが重要」という。
書類送検というニュース自体は、特別驚くことではありません。捜査が区切りを迎えたことで、警察から検察に書類が送られたということに過ぎません。なぜこのタイミングだったのかは分かりかねますが、もしかしたら年度末ということも関係しているのかもしれません
それでも、今回のニュースで明らかになった点がある。
北海道新聞の報告書は、新人記者に対して決定的な指示を出したのが誰なのか、『はっきりしません』という不可解なものでした。今回は書類送検の対象が、新人記者と40代キャップに絞られています。デスクや部長などの社の上層部を含め、新人記者の行動に影響を与えた可能性のある人物は複数考えられますが、警察としては、キャップの指示によって新人記者が問題の行動をしたと捉えているのでしょう
北海道新聞社経営管理局法務広報グループは
「検察が刑事処分を決定した段階で、北海道新聞としての見解を明らかにしたいと考えています」
と発表。亀松氏も、検察の動きに注目しているという。
検察がどう判断するかが、重要なポイントになります。記者とキャップが起訴される可能性がある一方で、起訴猶予あるいは嫌疑不十分で不起訴となる可能性もあります。まだ検察の処分が確定していないので、現段階で断定的な論評をするのは難しいと思います
新人記者は、なぜ逮捕されなくてはいけなかったのか。今後の展開に注目したい。
関連記事
編集部おすすめ
ランキング
- 24時間
- 週間
- 月間
- 【スクープ】「町田小6いじめ自殺」新事実浮上、真相解明のカギ握る遺書
- 福原愛さん代理人弁護士の声明文に、紀藤弁護士「意味不明な見解」
- 【スクープ】町田小6女児自殺“延焼”、謎の学生団体が学校前デモ敢行で、渋谷区と保護者激怒
- 「相互依存の武器化」とは?大国間の覇権争いで変質する経済的ネットワーク
- 親子を断絶する「DV支援措置」謎ルールが生む3つの“バグ”
- 大王製紙の値上げが話題、トイレットペーパーも紙おむつも「今こそ軽減税率」の声
- 2023年 SAKISIRUで最も読まれた記事は?年間ランキング発表
- 「子どもに会いたければ正論はダメ」実子誘拐被害者を追い込む、裁判所実務
- 町田小6女児自殺:講談社フライデー、岡田・岩崎両氏の悪質極まるフェイクとミスリード
- 【ニッポンジャーナル】激動の24年最初の出演
- 【スクープ】「町田小6いじめ自殺」新事実浮上、真相解明のカギ握る遺書
- 「子どもに会いたければ正論はダメ」実子誘拐被害者を追い込む、裁判所実務
- 防衛費増額なのに…弱体化した防衛産業をどう立て直していくか
- 安芸高田市長にヤッシーが喝!田中康夫氏「やり方が下手っぴ。頭でっかちな偏差値坊や」
- 「共同親権」報道訴訟、SAKISIRU・西牟田氏が一審勝訴
- 東京23区の格差がネットで話題、1位の港区と23位の区の差は半世紀で倍に拡大
- 町田小6女児自殺:講談社フライデー、岡田・岩崎両氏の悪質極まるフェイクとミスリード
- 「女性限定公募」は差別なのか? 〜 理系の女性研究者が少ない理由
- 「24時間、僕の社長室は3シフト制」ソフトバンク孫正義社長の発言が話題
- 自民党の裏金問題「真のヤバさ」とは?上場企業の経費不適切支出と比べてさらに見える化
- 「共同親権」報道訴訟、SAKISIRU・西牟田氏が一審勝訴
- 「毎日新聞としておわび」記者のSNS炎上、問題の投稿を削除・謝罪
- 毎日新聞記者のSNS炎上を巡る同社への質問状公開
- ビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトの正体がついに判明 !?
- 福原愛さん代理人弁護士の声明文に、紀藤弁護士「意味不明な見解」
- 安芸高田市長にヤッシーが喝!田中康夫氏「やり方が下手っぴ。頭でっかちな偏差値坊や」
- 防衛費増額なのに…弱体化した防衛産業をどう立て直していくか
- 東京23区の格差がネットで話題、1位の港区と23位の区の差は半世紀で倍に拡大
- 「子どもに会いたければ正論はダメ」実子誘拐被害者を追い込む、裁判所実務
- 北村晴男弁護士「共同親権、裁判所が利権失うのが怖い」
人気コメント記事ランキング
- 週間
- 月間