ロシアがイルカ軍事利用か、日本ではなぜかシーシェパードに矛先が…
高須院長「シーシェパード出番だよ」、近年は活動のあり方模索中ロシア黒海艦隊が拠点にしている、ウクライナ・クリミア半島のセバストポリ港に、軍用イルカが配置されている疑いが浮上している。米CNNテレビが4月30日、伝えた。米海軍協会によると、海中からの破壊活動に弱い艦船を守る目的にイルカが配置されているという。

このニュースが産経新聞によって日本に伝えられると、ツイッターでは「シーシェパード」というキーワードが飛び交った。
シーシェパード全力で止めに行けよ
シーシェパードみたいな団体はどうするのかな。強い奴にはだんまりですか。
シーシェパードがイルカを助けてあげたらいいんじゃないかな。日本で抗議活動やってたなら、ロシアでも出来るでしょ。
高須クリニック院長の高須克弥氏も「シーシェパード出番だよ」とツイートしていた。
シーシェパード出番だよ。
— 高須克弥 (@katsuyatakasu) May 1, 2022
世界中で暴力的な反捕鯨活動を展開
シーシェパードとは、国際環境保護団体「グリーンピース」の創設者の一人であるポール・ワトソン氏によって1977年に設立された環境保護団体。イルカやクジラの保護を目的とした団体だが、過激かつ暴力的な抗議活動を行うことで知られている。
1980年には、ポルトガルのリスボン港で捕鯨船を爆破して沈没させる事件を起こした。また、同年に国際捕鯨委員会(IWC)総会でカナダが、マッコウクジラの捕獲一時停止への反対票を投じた際には、ワトソン氏は同国代表を「殺害する」と脅迫。カナダ政府が自国警察を派遣し代表を保護する騒ぎに発展した。
そのほかにも、捕鯨船のゴムボートをライフルで沈めようとしたり、クジラ加工会社の工場を爆破し破壊したり、ノルウェーの捕鯨船を浸水させたりなど、世界中で暴力的な反捕鯨活動を展開してきた。
もちろん、伝統的に捕鯨が盛んだった日本でも活発に活動してきた。2005年から日本の捕鯨船に対する妨害活動を開始。2007年からは毎年のように、危険な妨害活動を展開した。
2008年には捕鯨船にロープを投げてスクリューにからませ、発煙筒18個を投げ込む事件を起こしている。警視庁公安部は、この事件を受けて威力業務妨害容疑の容疑でシーシェパードのメンバー4人を国際指名手配した。警察の捜査では、殺傷能力のあるアーチェリーの矢が数十本確認されたという。
こうした世界中での妨害活動で、日本、アメリカ、カナダの各国政府はシーシェパードをテロリストと認定。日本政府は、2015年にクジラ漁が盛んな和歌山県太地町のイルカ漁解禁に合わせて入国しようとしたメンバーを入国拒否している。

成果を主張する一方で存在意義の模索も
ただ、このところシーシェパードは鳴りを潜めている。ニュースで話題になることもほとんどなく、このニュースで久しぶりに思い出したという人も多いのではないだろうか。
それもそのはずで、2017年8月にシーシェパードは、日本の捕鯨船に対する妨害活動を断念するという声明を発表している。その理由について、日本の捕鯨船が軍事レベルの監視設備を備えていること、2017年に日本で制定された組織的犯罪処罰法改正(共謀罪)で摘発される恐れがあることを挙げている。
シーシェパードはこの声明の際に、「過去12年間の活動でザトウクジラの捕鯨はゼロ、ナガスクジラも10頭しか捕獲されていない」と主張し、団体の成果を強調していた。ただ、その一方で「反捕鯨活動の新たな計画を策定する」としており、今後の団体の存在意義を模索しているような様子だった。
今回のCNNの報道が事実であれば、ロシアに対しての抗議は、世界中に存在意義を示す格好のチャンスのように思える。これまでとは真逆に、世界中から賞賛されるかもしれない。しかし、日本の共謀罪にひるむ程度の覚悟しかない団体には、さすがに荷が重いか。
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