日本が「脱・脱炭素」に転換すれば、プーチンの野望を挫くことができる

【連載】今こそ論じたい「自由を守るエネルギー政策」#1
経済・環境ジャーナリスト
  • ウクライナ戦争で日本のエネルギー技術の価値が高まったと言える理由
  • 「脱炭素」見直し、日本の技術力でロシアがガスや石油で儲けられない状況を
  • 日本エネルギー技術が自由・民主主義を守る意義。したたかに稼ぐ道も

【編集部より】ロシアによるウクライナ侵略戦争は、エネルギー安全保障の面でも我が国に重い課題を突きつけています。開戦前、大手メディアで喧伝された「脱炭素」の潮流にも異変が…。エネルギー問題に詳しいジャーナリスト、石井孝明氏が3回に渡り論じます。

ロシア大統領府ツイッター、mtcurado /iStock

日本人の知らない「世界からの期待」

「日本のエネルギー技術は自由・民主主義陣営のもの。私たちを守るために使ってほしい。ロシアのガスから離れるのが、私たちの願いだ」。東欧の外交官に言われた。

中国が私の国に原子力発電プラントやエネルギーシステムを売り込み、それによるインフラと経済の支配を狙っている。対抗するため、日本の技術を紹介したい」。アジア圏の外交官に言われた。

2人は経済と技術の情報収集が担当で、ウクライナ戦争前に聞いた。日本のエネルギーとインフラの技術、製造、運営能力は世界のトップレベルだ。日本が世界にこの分野で期待されていることを、多くの日本人は知らない。

この戦争によって、日本の産業界がエネルギー・インフラ分野で持つ技術は、より大きな意味を持ち、価値が高まった。使い方によってはロシアを追い詰め、侵略戦争を止める有効な手段になるかもしれない。

プーチンが暴いた脱炭素の欺瞞

プーチン・ロシア大統領が、なぜウクライナへの侵略戦争を始めたのか。

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