憲法改正:新聞各社の世論調査が出そろう。安倍政権時代とリベラル派が激変!

ウクライナで有事が現実味、イデオロギー論争から解放されるか?
ライター/SAKISIRU編集部
日本国憲法の公布原本(首相官邸HP)

憲法施行75年となる5月3日の憲法記念日に合わせて、この日までに新聞各社の憲法改正に関する世論調査の結果が出そろった。

読売、産経は前回調査から大きな変化なし

保守寄りの論調が多い読売新聞では、憲法改正に「賛成」が60%(前回調査56%)で「反対」が38%(同40%)だった。戦力の不保持などを定めた9条を改正する必要が「ある」は50%(同46%)で、「ない」の47%(同47%)を若干上回った。

同じく保守寄りとされる産経新聞の世論調査では、憲法9条改正の必要性が「ある」は50%(同51%)、「ない」が48%(同45%)と、昨年同時期の調査よりさらに拮抗する結果となった。

大手紙の中では、保守でもリベラルでもない「真ん中」と表現されることの多い日本経済新聞は、今夏行われる参院選に絡めて、今年4月にアンケート調査を実施。「各党が憲法改正改正の具体的な議論をすべきだと思うか」の質問に72%が「議論すべき」と回答し、「議論する必要はない」の21%を大きく上回った。

読売新聞、産経新聞といった保守寄りの新聞では、前回調査と大きく変化はなかった一方で、朝日新聞、毎日新聞といったリベラル寄りの新聞の調査結果に大きな変化があったのが今回の調査結果の特徴だ。

東京・築地の朝日新聞東京本社(mizoula /iStock)

朝日、毎日は数年前から大きく変化

朝日新聞では、「いまの憲法を変える必要があるか」の質問に、「変える必要がある」が56%(前回調査45%)と前回調査を11ポイントも上回る結果となった。反対に、「変える必要はない」37%(同44%)で前回調査より7ポイントダウンした。

朝日新聞が5年前に行った同じ調査では、憲法を「変える必要はない」が50%で、「変える必要がある」は41%だった。朝日によれば、2013年に郵送調査を始めて以降、「改憲必要派」は最多だったという。

とはいえ、憲法9条の改正には慎重派が多く、「変えないほうがよい」が59%(同61%)で「変えた方がよい」の33%(同30%)を上回っている。

毎日新聞の調査は他社と少し毛色が違ったもので、岸田首相の在任中に憲法改正を行うべきかを問うもので、「賛成」の回答は44%で、「反対」の31%を上回った。安倍元首相が在任中に行われた同種の調査では、「賛成」は36%で、「反対」は46%という結果だった。

首相時代の安倍氏(2019年12月、官邸サイトより)

新聞各社の調査結果を並べて見ると、憲法改正について、数年前よりイデオロギーによる差異がなくなってきつつあるのではないか。事実、朝日新聞と読売新聞で、憲法改正の賛否に大きな差異はない。

自民党細野豪志衆院議員は憲法記念日に合わせて、「憲法改正をイデオロギーから解放する時だ」とツイートしていたが、

ロシアのウクライナ侵略が現実となった今、いつ台湾有事が起こっても不思議ではない。憲法が制定された75年前と世界情勢は著しく変化している。そんな中、今回の調査結果はイデオロギーから解放された憲法改正議論に発展していくための契機となるか。

 
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