グレタさん、中国の環境政策批判も中国メディアが応酬
中国紙記者が「ダブスタ」指摘- 環境保護活動家のグレタさんがツイッターで中国批判。これに中国メディアが猛反論
- 中国紙欧州支社長「無罪のフリをするな」と猛反論。記者たちも“ダブスタ”を指摘
- 中国側の反発の背景に、環境問題など国際社会のルールが西側のものという価値観
2019年9月に行われた国連の地球温暖化サミットで、当時16歳で力強い演説をしたスウェーデンの環境保護活動家、グレタ・トゥーンベリさん。「あなたたちを絶対に許さない」など言葉遣いが強烈ではあるものの、日本では“環境保護に熱心な女の子”という概ねポジティブなイメージも持たれがちだ。
だが、海を隔てた中国国内では、まったく様相が異なる。グレタさんは、中国では“西側社会の手先”として敵視されているのだ。

発端は、今月7日、グレタさんがツイッター上で中国の二酸化炭素排出量を取り上げ、「中国が劇的に方針を変えない限り、気候危機問題は解決し得ない」と指摘したことだった。これについて、中国紙「チャイナ・デイリー」欧州支社長の陳衛華氏が次のようにツイッターで皮肉を交えて反論する展開に。
あなたはPRチームから、もっと教育を受けるべきでしょう。中国の人口はOECD各国の2倍であり、一人当たりの排出量は非常に少ない。OECE各国は中国や他の途上国に対し、公害を転移させている。無罪のフリをするな。OECD各国は歴史的にもはるかに多くの二酸化炭素を排出している。
「欧米こそ環境破壊」
さらに、「チャイナ・デイリー」はネット上で他の記者も加勢。グレタさんが、日本や欧米の行為には目をつぶり、中国のみを狙い撃ちにしていると、いわばダブルスタンダードを指摘した。
西側によって作られた“環境保護プリンセス”は、日本の核汚染水やアメリカの有毒廃棄物についてはダンマリを決め込む一方、中国の環境汚染には突然批判を開始した。
グレタさんに矛先を向けた彼らは、中国は経済発展にともない、環境問題にも力を入れていると強調している。
20年前、中国の緑地面積はわずか13%だったが、2020年には23%に達した。これは非常に大きな進歩である。
さらにもともとは欧米諸国のほうこそ、環境破壊をしていたと訴える。
途上国は永久に生活レベルが低いままであれば、西側の彼らは環境汚染をしながら今の生活を続けられるのだ。
中国から見れば、環境問題や少数民族の権利保護といった国際社会のルールは“西側のルール”に過ぎず、そうした価値観を押しつけられることへの嫌悪感があるのだろう。同じことを欧米もしていたではないかという意識も、根底にあるようだ。中国メディアとグレタさんの戦いは、今後も続きそうである。
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