スリランカ「破産」宣言でロシアに支援要請、「債務の罠」指摘される中国の反応は?

21年には強引な「無農薬・有機農業」政策で混乱も
ライター/SAKISIRU編集部
  • スリランカのウィクラマシンハ首相は5日、同国の「破産」を宣言
  • ハンバントタ港の租借など、中国「債務の罠」を指摘する声もあるが…
  • スリランカはロシアのプーチン大統領に燃料支援を要請

スリランカのウィクラマシンハ首相は5日、同国の「破産」を宣言した。インドの南東に浮かぶ島国・スリランカは人口約2200万人。昨年10月には、イラン石油公社に代金を支払えず、特産品の紅茶でバーター取引を行った。

omersukrugoksu/iStock

スリランカは2017年からハンバントタ港を中国の国有企業に99年間貸し出すなど、中国との関係も深い。破産宣言直前の6月末には、中国政府はスリランカへの人道支援として、コメ1000トンを緊急援助している。

スリランカの破産は、中国のネット上でも話題となった。

援助会議には、中国も参加しないとな

この国は腐敗がひどいからなあ

コロナによる観光業への影響が大きかったんだろう

ハンバントタ港のリースのように、スリランカはしばしば中国による「債務の罠」が指摘されるが、これまでの報道によると、対外債務に占める中国の割合は1割程度で、日本と同程度という。政策運営の失敗を指摘する声もあり、破産に至るまでにはさまざまな要因があるようだ。

スリランカは21年に化学肥料と農薬を全面禁止した上に、今は食糧や石油の価格が世界的に高騰している。破産は当然の結果だろう。仮にウクライナ紛争がなかったとしても、危機は逃れられなかったはず。

ハンバントタ港(Deneth17 – Own work, CC BY-SA 3.0

中国の反応は「静観」

その中国の反応はといえば、ニュース報道やSNSを見る限り「静観」している印象だ。

今回の「破産」は、スリランカ政府の統治能力の問題に加え、コロナ禍やウクライナ戦争の影響もあったのかもしれない。一国の破産に、日本でもネット上で驚きの声があがった。

中国から支援漬けにされて手のひら返されたら今度はロシアとか。一帯一路構想なんかに乗っかっちゃったから隣国の不興を買っちゃったりしたわけだけど、まずはインドや日本に声かけなよ。つか中国との港湾租借契約なんか破棄しなよ。

スリランカ最大の都市・コロンボ在住だというアカウントも、こうツイートした。

もうすでに、スリランカが破産することは2年前から叫ばれていたこと。
にもかかわらず、政府はやるべきことをせず、ルピーを刷り続け、外貨準備高が激減しているため農薬、化学肥料の輸入を停止する策を取り、食糧危機と更なる貿易赤字を招いた。
どう考えても、政府のミスマネジメント

写真家の三井昌志氏も、「スリランカの経済危機の原因のひとつが、無農薬・有機農業への強制的な切り替えにあったと言われています」と指摘した。

ラジャパクサ大統領は、ロシアのプーチン大統領に燃料支援を要請している。世界情勢はまた少しずつ変化していきそうである。

ライター/SAKISIRU編集部

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