新潟選挙区で森ゆうこ氏敗れる、敗因は「強大な権力の力を跳ね返すことが難しかった」

支援の米山氏もガックリ
ライター/SAKISIRU編集部

10日に投開票された参院選の新潟県選挙区(改選1)は、自民党新人の小林一大氏が立憲民主党現職の森ゆうこ(裕子)氏を破って、初当選を果たした。

落選が確実となり、支持者らに挨拶する森氏(筆者撮影)

小林氏と森氏は、選挙戦最終盤までデッドヒートを繰り広げ、最終日の9日夜には、岸田首相が小林氏の応援に駆け付けていた。

一方、4回目の当選を狙った森氏にも選挙戦序盤から立憲民主党の枝野幸男前代表など、野党幹部が応援に入っていた。しかし、森氏は僅差で破れ、新潟県選挙区が1人区となった2016年以来初めて、参院で野党が独占していた議席を自民党に明け渡す格好となった。

小林氏の当選確実がNHKで速報された21時30分頃に、支持者が集まる新潟市内の会場に姿を見せた森氏は「猛暑の中、本当に多くの皆様にご協力いただいた。あらためて、皆様のご支援に感謝したい。残念ながら国会に戻ることができず、国会で国民の皆さんのために戦うことができないという結果になって悔しく、残念な気持ちでいっぱいだ。すべて私の力不足、不徳の致すところです」と述べ、支持者に頭を下げた。

敗因について森氏は、「選挙戦中、岸田首相が2回も新潟入りされた。最終日にも入られて、2カ所も回られた。ほかにも与党幹部が次々と新潟入りするなど、与党にとって全国の中でも新潟県は最重要選挙区としていた。こうした強大な権力の力を跳ね返すことが難しかった」と分析。「それでも、今回負けてしまったのは、私の力が足りなかったということだ」と敗戦の弁。会場に姿を見せた米山隆一衆院議員もがっくりとうなだれていた。

がっくりとうなだれた様子の米山氏(筆者撮影)

報道陣から今後の活動について問われた森氏は、「今、自分の選挙が終わったばかりで何も考えられない。まったくの白紙。頭の中が真っ白の状態だ」と述べるにとどめた。

森氏は今年3月、国家戦略特区ワーキンググループ(WG)の原英史座長代理に名誉毀損やネット上に住所を晒すプライバシー侵害の被害を受けたとして訴えられた民事訴訟で、東京地裁に損害賠償として34万円を支払うよう判決を受けていた。

森氏はその後控訴しているものの、選挙戦も折り返しに入った今月4日、森氏が原氏を追及する際にソースとした毎日新聞と原氏の間で争われた民事訴訟で、東京高裁は毎日新聞に対し、原氏への名誉毀損を一部認める原氏逆転勝訴の判決。森氏の選挙戦への影響が注目されていた。

 
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