AI 時代へ、子どもたちを解放すべき「不安」とは?

【前編】鈴木寛×重松大輔「AI 時代の教育とキャリア」
  • 元文科副大臣の鈴木寛氏と起業家の重松大輔さんがこれからの教育を議論
  • 都会の受験エリート養成に違和感、ノーベル賞は地方出身のほうが近い!?
  • 重松さんも同意。鈴木さんが「日本の教育政策の最大の課題」と指摘するのは…

【編集部より】この国はいつまで昭和型の教育方式を続けるのか?日本が長期停滞しているのは教育も要因ではないのか?

大学教員、政治家の立場から数々の教育改革を主導してきた“スズカン”こと鈴木寛さんと、起業や3人の子育てを通じ、昨今の日本の人づくりに問題意識を抱くスペースマーケット社長の重松大輔さん。子どもたちが夏休みシーズンのいま、これからのキャリアと教育を論じます。(収録は6月中旬に行いました)

鈴木寛さん(左)と重松大輔さん(撮影・武藤裕也)

都会の受験エリート養成に違和感

【鈴木】重松さんはお子さんを西日本のボーディングスクールに通わせておられるとか。いま何年生ですか。

【重松】3人いて上から中1の長女、小4の長男、小2の次男です。長女は小学校まで都内の私立だったのですが、この春から九州にある、都内の私立大学系続の中学に入りました。親元を最初に離れたのは長男で、2年前に中国地方で当時開校したボーディングスクールに1期生として入り、次男も続きました。

【鈴木】まだ3人とも小さい。それは寂しいでしょう。 

【重松】寂しいですよ(苦笑)長男が入学した時には妻は泣き通しでした。

重松大輔(しげまつ・だいすけ)株式会社スペースマーケット代表取締役社長。1976年千葉県生まれ。千葉東高校、早稲田大学法学部卒。2000年、NTT東日本入社。主に法人営業企画、プロモーション等を担当。2006年、(株)フォトクリエイトに参画。一貫して新規事業、広報、採用に従事。同社にて東証マザーズ上場を経験。 2014年1月、(株)スペースマーケットを創業。19年11月東証マザーズに上場した。2016年1月、一般社団法人シェアリングエコノミー協会を設立し、代表理事に就任(22年3月に退任し、現在は理事)

【鈴木】ご長男の学校は私も視察に行ったことがあって緑豊かで、施設も含めて非常にすばらしい環境です。入学のきっかけは?

【重松】長男は姉(長女)と同じ小学校で、コロナ禍の最初からオンライン対応もしていて、非の打ち所がないすばらしい学校でした。ただ、夏休みのときに“武者修行”のつもりで、いまの学校が開催しているサマースクールに入れてみたのですが、帰ってきたら自分から「俺、ここに転校したい」と気に入ってしまったんですね。私も妻も驚きましたが、「自立したい」という気持ちが強かったのです。次男は「お兄ちゃんがいるから僕も」とすんなり(笑)。 

【鈴木】それでもよく快く送り出しましたね。東京にお住まいの経営者ですと、往々にして伝統的な名門校にお子さんを入学させるご家庭が多い。どんな思いがおありでしたか。 

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後編に続く

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