五輪組織委の高橋元理事、AOKI青木前会長ら贈収賄容疑で逮捕

AOKIの株価直撃、永田町への影響は?

東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の高橋治之元理事が、紳士服大手、AOKIホールディングスから大会スポンサー契約などで便宜を図った見返りに、コンサル費用名目で約5100万円を受け取ったとして、東京地検特捜部は17日、高橋元理事を受託収賄の容疑で逮捕した。

また、AOKI創業者で、前会長の青木拡憲、弟で前副会長の青木寶久、専務の上田雄久の3容疑者も贈賄容疑で逮捕した。

編集部撮影

株式市場が閉まる直前の午後2時過ぎに、青木前会長らの逮捕が速報されたことで、AOKIの株価を直撃。14時に692円だったのが、40分後に666円まで一時下がり、終値は前日比10円高の680円だった。一方、高橋元理事の古巣、電通の株価は、事件の報道の影響はほとんど見られず、この日午後になっても上がり続け、終値は前日より25円高の4,790円だった。

高橋氏とAOKIを巡っては、両者の間でコンサル契約を締結して金銭のやり取りがあった事実が7月下旬に判明。特捜部が「みなし公務員」である理事職の収賄罪を視野に捜査を続け、高橋容疑者の自宅兼事務所や、青木拡憲容疑者の自宅、横浜市のAOKI本社、東京・港区の電通本社などに家宅捜索も行っていた。

この間、高橋、青木拡憲両容疑者らは、オリンピック関連の業務とコンサル契約は別物と主張し、疑惑を否定していた。一方、朝日新聞は特捜部幹部とみられる関係者からのリークをもとに、AOKIのスポンサー料、7億5000万円のうち、AOKIが先払いした2億5000万円の大半が電通子会社を通じて高橋容疑者の会社に渡っていた、と報じている。

今後、高橋容疑者らが取り調べや裁判などで引き続き否認して争うのか、特捜部がこれまで集めた証拠を元に有罪への立証を仕切れるのか、攻防戦が激しくなりそうだ。

2019年5月、安倍首相(当時)を表敬訪問した森氏(官邸サイト)

一方、この事件の影響が政界にも広がるのかも注視されている。特に、大会直前まで組織委員長を森喜朗元首相が務め、安倍政権下での歴代の文科相ポストは、森氏がかつて領袖を務めた清和会(旧森派、現安倍派)出身者が占めるなど、同派閥とスポーツ界の縁が深い。安倍元首相の急死後、統一教会問題でも清和会は連日批判にさらされており、今後の事件の進展によっては、Wパンチとなって自民党内部の主導権争いに影響しそうだ。

しかし、一般国民からすれば派閥が異なるとはいえ、同じ自民党である岸田政権にも打撃は小さくない。統一教会問題の影響で下落傾向に入った内閣支持率は、先週の内閣改造後も下げ止まらなかった。捜査の行方は永田町でも関心を集めている。

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