【訃報】英エリザベス女王崩御 96歳

在位70年は英王室史上最長、1975年には来日も
Photograph taken by Julian Calder for Governor-General of New Zealand – Commonwealth Day Message from Her Majesty the Queen Elizabeth IIOfficial portraits, CC 4.0

イギリス王室は8日(日本時間9日未明)、エリザベス女王が崩御したことを明らかにした。96歳。在位70年は英王室史上最長。

王室は8日、医師団が健康状態を懸念し、バルモラル城で医学的監督の下、静養していると発表。BBCニュースが、長男のチャールズ皇太子夫妻や、次男のアンドリュー王子、三男のエドワード王子、皇太子長男で孫のウィリアム王子ら王族が静養先に駆けつけている、と報じていた。

女王の崩御により、王位継承順位1位のチャールズ皇太子が即位した。

健康状態の懸念が発表されてからは、6日に女王から首相に任命されたばかりのリズ・トラス首相が「深い憂慮」を表明。容体を世界中が見守っていた中での訃報となった。

エリザベス女王は1926年、ジョージ6世の長女として誕生。大戦直後の1947年、王族のエディンバラ公フィリップと結婚。3男1女の子宝に恵まれた。父の崩御により1952年、25歳で即位。在位70年は英王室史上最長で、ヨーロッパの王室の歴史を見回しても、フランスのルイ14世(1643〜1715年)の72年間に次ぐ長期での君臨となった。

その生涯は、第二次世界大戦(1939〜45年)、スエズ危機(56年)、フォークランド紛争(82年)、湾岸戦争(91年)、イラク戦争(2003年)、ロシアのウクライナ侵攻(22年)など戦火が絶えない激動の96年だった。

1992年、女王の官邸の一つだったウィンザー城で火災が発生した際には、甚大な被害を受けた同城の修復費を捻出するため、もう一つの官邸であるバッキンガム宮殿を有料で一般公開する初の試みに挑戦。「開かれた王室」のあり方に腐心した。一方で90年代以降、チャールズ皇太子とダイアナ妃の離婚をはじめとする王族のスキャンダルが続出。近年もチャールズとダイアナの次男、ハリー王子がメーガン夫人とともに王室からの実質的な離脱をしたことが物議を醸した。

日本との関わりでは、即位直後の戴冠式に現上皇の明仁皇太子が参列。1975年5月にはイギリスの元首として初めて来日し、昭和天皇と会談。東京都内でのパレードでは盛大な歓迎を受け、京都御所や伊勢神宮も訪れた。

【追記 14:00】日本の岸田首相は9日午前、記者団の取材の応じ、エリザベス女王の崩御について「激動の世界情勢において英国を導いたエリザベス二世女王陛下の崩御は、英国民のみならず国際社会にとって大きな損失です。英国民の皆様がこの深い悲しみを乗り越えるに当たり、日本は常に英国と共にあります。謹んで哀悼の意を表させていただきます」とコメントした。

BBCニュースによると、トラス首相は官邸前で演説し、「イギリスが今日のような偉大な国になったのは、彼女のおかげだ」と惜しみない賛辞を贈った。アメリカのバイデン大統領も「9.11後の最も暗い時代に、女王はアメリカと連帯し、『悲しみは愛することの代償だ』と私たちに痛切に思い起こさせてくれました」と弔意を表明した。

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