インバウンド全面解禁へ、アトキンソン氏「値上げを積極的に!」
11日から新たな水際対策措置来週11日から、新型コロナに関する新たな水際対策措置が適用される。日本時間の11日午前0時以降、外国人観光客の入国について、パッケージツアーに限定する措置の解除、ビザ免除措置の再開、入国時の検査の撤廃、1万5000人の入国者総数上限の撤廃が適用される。

旅行業協会長「日本経済の活性化に期待」
岸田首相は、3日に召集された臨時国会の所信表明演説で次のように述べ、「全面解禁」となるインバウンド観光に高い期待をかける。
今月11日から、ビザなし渡航、個人旅行再開など、インバウンド観光を復活させ、訪日外国人旅行消費額の年間五兆円超の達成を目指します。全国旅行支援やイベント支援も再開し、コロナ禍からの需要回復、地域活性化を図ります。
もちろん、各業界の期待も高い。全日空の井上慎一社長は先月下旬の記者会見で、「待ちに待った規制緩和。率直にうれしい。10月末から増便して、しっかり海外客を迎えたい」「地方経済の活性化につながると確信している」と述べた。
全日空は、今月末から羽田―香港線を再開し、羽田―台北線を増便するなど、年内を目途に国際線の運航率をコロナ前の44%に戻す。
日本航空の赤坂祐二社長は5日、成田空港で記者団の取材に対して、「訪日客が来られない状況だったので、心から歓迎したい。(水際対策緩和の)発表前の3倍の予約が入っており、東南アジアが多い。安全安心な日本で気分を変えたいのではないか」と述べた。
日本航空が5日に発表した運航計画によると、成田―大連・天津の2路線を10月上旬から増便するほか、羽田―香港線の往復運航の再開を前倒しするなど、東アジア路線ではコロナ前の運航規模を回復させる。
日本旅行業協会の高橋広行会長(JTB会長)は先月下旬、岸田首相が1日の入国者数上限の撤廃を表明したことを受けて、次のようなコメントを発表した。
入国者数の上限撤廃、訪日旅行者の短期滞在でのビザ取得の免除、個人旅行の解禁の発表を受け、これまで段階的になされてきた緩和が大きく一気に前進することにより、今後、国際交流の復活に向けた動きが加速していくものと考えます。また、あわせて発表された、全国旅行割が新たに展開されることにより、国内、海外、訪日旅行がかつての活況を早期に取り戻し、日本経済および地域経済の活性化に繋がることを期待いたします。
アトキンソン氏「しっかり稼ぎましょう!」
各業界トップが期待を寄せるように、来週からは多くの外国人観光客が日本を訪れ、ホテルや旅館などに宿泊するだろう。そうした中、宿泊業者に値上げをするべきとの意見がネット上で注目を集めている。

菅前政権の時代に政府に観光戦略など助言してきたデービッド・アトキンソン氏(小西美術工藝社社長)は6日、「インバウンドが来るから、値上げを積極的に!」とツイートしていた。
インバウンドが来るから、値上げを積極的に!外国人観光客は、マックがアメリカの半分だから、「数百円安いから、有給休暇を取って、10万前後の飛行機代を払って、日本に行こうぜ!」という人はまずいない。日本は安いから行こうと見た駆け込み(編集部注・書き込み)もない。飛行機代は3倍になったケースが多い。
インバウンドが来るから、値上げを積極的に!
外国人観光客は、マックがアメリカの半分だから、「数百円安いから、有給休暇を取って、10万前後の飛行機代を払って、日本に行こうぜ!」という人はまずいない。
日本は安いから行こうと見た駆け込みもない。
飛行機代は3倍になったケースが多い。
— デービッド・アトキンソン David Atkinson (@atkindm) October 6, 2022
さらに、「日本の観光業はコロナの間に大きなダメージを受けた分だけ、復活のために、取り戻さないといけない」としたうえで、「恐れず、しっかり稼ぎましょう!」と続けた。
観光客は、魅力だから、高くても観光する。インバウンドのために安くする意味も価値がない。日本の観光業はコロナの間に大きなダメージを受けた分だけ、復活のために、取り戻さないといけない。恐れず、しっかり稼ぎましょう!
4日に発表された9月の消費者物価指数(東京都区部)で、総合指数は前年同月比で2.8%上昇した。電気代(前年同月比+27.9%)、ガス代(同+25.3%)、生鮮魚介(同+17.3%)が大きく寄与しており、宿泊料などの「教養娯楽サービス」は前年同月比+1.9%にとどまっている。食料品を中心とした物価高やエネルギー価格の高騰にもかかわらず、宿泊業などのサービス業は価格に転嫁せずに耐えているのだ。
しかし、それでは約2900万人(2018年、総務省統計局より)に上るサービス産業従事者の給与が増えることはない。インバウンドの回復を機に、宿泊業各社は値上げに踏み切るか。そして、その利益がきちんと従業員に還元されるか、注目したい。
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