JOC経理部長が飛び込み自殺?海外メディアも相次いで反応

「五輪反対の高まりのなか、事故は起きた」
ライター
  • JOC経理部長が電車に飛び込み自殺か。ネット上では招致疑惑に絡めて憶測
  • 海外メディアも相次いで反応。英紙「中止を求めるプレッシャーの中で起きた」
  • ネットに比べて日本の大手メディアは淡々と報道。海外メディアへの期待も

JOC(日本オリンピック委員会)の経理部長だった森谷靖さん(52歳)が7日朝、都営浅草線中延駅で電車にはねられ死亡した事故が大きな注目を集めている。警視庁は、森谷さんが飛び込み自殺をはかったものと見て調べているが、SNS上は、五輪招致の段階からさまざまな疑惑を抱えている“五輪とカネ”の問題の核心を知っていたのではないかとささやかれた。大会直前のタイミングでの訃報に、国外メディアも相次いで取り上げている。

事故のあった都営浅草線中延駅(A.pipi/写真AC)

英紙「デイリー・メール」は、東京五輪をめぐるさまざまな混乱が原因と見て、次のように分析した。

翌月の東京五輪の開催は新型コロナウイルスの大規模感染を引き起こすのではないかという懸念されており、中止を求めるプレッシャーのなかで起きた。

英紙「イブニング・スタンダード」も次のように報じた。

東京五輪への反対が高まるなか、死亡事故が起きた。

JOCメンバーの一人は、『日本は世論の反対のなかで五輪を開催できるかどうか、曲がり角にある』と話している。

米紙「ニューヨーク・デイリー・ニュース」は、死亡事故を伝えると同時に、五輪開催の混乱ぶりを説明。

五輪開催までの数カ月の間の一連の辞任騒動がJOCを揺るがしており、五輪開催はコロナを拡散させるのではないかと懸念されている。

voyata/iStock

ロイター通信は「この事故は日本のツイッターで、トレンド上位に入った」と報じ、関心の高さを伝えた。そのトレンド入りの要因となったのが一部の左派系ネットメディアの記事。過去の週刊誌報道などをもとに招致疑惑のこれまでの経緯を振り返り、政権や五輪組織委員会への批判を強めた格好だが、ネット民の関心の高さと比較すると、大手メディアの淡々とした報道ぶりと落差があったのも確かだ。

事故の一報は、日本テレビ系のNNNニュースが速報したものの、一夜明けた8日付の朝刊各紙では日経が第一社会面のベタ記事、読売は第三社会面のスポット記事でそれぞれ掲載するなど、全体として扱いが小さい。ツイッターでは大手メディアの報道ぶりに「扱いが不自然に小さい」「報道管制が敷かれている」などと不満を表する人も多く、海外メディアが真相解明に動くのを期待する声も見られた。

「自殺」関連報道に関する厚生労働省の推奨により、悩みを抱えている方の相談先をご案内します。

いのちの電話(一般社団法人 日本いのちの電話連盟)

  • ナビダイヤル0570(783)556(10時~22時)
  • フリーダイヤル0120(783)556(毎日16時~21時、毎月10日は8時~翌8時)

 

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