「トラスの失政」の次は…「バイデンショック」を憂慮する

暴落した英国債は明日の米国債の姿か
人間経済科学研究所 代表パートナー(財務省OB)
  • 経済失政で退陣した英トラス前首相の後任、スナク首相も前途多難
  • 大減税と歳出増で語り切れないトラス前首相の失敗の要因とは?
  • 次の震源地はアメリカ?有地氏がバイデン氏の運営を憂慮する理由

イギリスのトラス前首相は、経済失政で史上最速の辞任に追い込まれたが、彼女を引き継いだスナク首相もイギリス経済やポンドに対する市場の信認を回復するのは容易でないだろう。なぜなら今回の騒動は英国の中央銀行(イングランド銀行)の金融政策と英国政府の財政政策の食い違いに根差すものだからだ。

トラス氏(奥)に代わり首相に就いたスナク氏だが…(画像は21年1月、ジョンソン政権時代の会議=Number 10/flickr)

トラスの誤算、最大の要因

トラス前首相の失敗は、一般的には、財源の裏付けのない大減税とエネルギー価格保証などの歳出増をしようとしたことが敗因で、これらの施策の財源確保のために英国債が大増発される懸念から英国債が売られ、英国債金利が暴騰したといわれている。

しかし、この解説だけでは十分ではない。

この記事は会員限定です。ぜひご登録いただき、続きをお読みください。サブスクなら読み放題です。

 
人間経済科学研究所 代表パートナー(財務省OB)

関連記事

編集部おすすめ

ランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

人気コメント記事ランキング

  • 週間
  • 月間

過去の記事