noteの赤字上場は、新旧メディア「総崩れ」の象徴か。それでも例外はあるか
成長鈍化や知名度抜群なのに大減資の媒体も- noteの上場決定に注目も時価総額の「ダウンラウンド」が話題に…
- 数年前まで日の出の勢いを感じさせていた新興メディアも危機的
- 良くて成長鈍化、知名度抜群なのに大減資…どうなる新興メディア
メディアプラットフォーム「note」を運営するnote社の上場が先週17日、東証で承認された。上場予定は12月21日。
いまやnoteは、著名人から大企業、果ては官公庁(デジタル庁)までブログやオウンドメディアとして活用し、アクティブユーザー(MAU)数で月間4000万を超え、累計会員数は550万人※ 。ネット言論の足場として築いたプレゼンスは大きい。だが、通例なら祝賀ムードに包まれるところ、ネット上の反応は「お通夜モード」だ。
衝撃のダウンラウンド
それもそのはず。売上高は過去5年間で9倍に増やしたものの、創業以来、赤字続き。昨年11月期決算は約18億の売上高に対し、約4億の純損失を計上した。
特にSNS上で投資家を“ドン引き”させたのは、いわゆる「ダウンラウンド」(資金調達時より株価が下回ること)としての低調ぶりが際立っている点だ。直近の5月に資金調達した当時のバリュエーションは337億だったのが、今回は44億円と8割以上も目減りした。
それでも上場に至った背景について、「投資家からの上場圧力が根強かった」「株式市場に強い影響力がある日経新聞など有力メディアも資本参加しているから」などと憶測も駆け巡っている。
note社を創業した加藤貞顕社長は、ダイヤモンド時代は書籍編集者として「もしドラ」などのベストセラーを多数手掛け、その実績に飽き足らず、既存メディアの限界を見据え、同社を飛び出して独立。今から11年前にnote社の前身となる会社を創業した。新聞社出身の私は、同じ紙媒体である出版社でコンテンツ部門の出身者である加藤さんが起業家としての目覚ましい活躍ぶりは、あまりに眩しかった。いや今もその背中は見えないくらい遠い存在だ。
その憧れの加藤さんには8年前、一度だけお目にかかったことがある。
※ 【訂正】初掲載時55万人としていましたが、正しくは550万人でした。note社からのご指摘で訂正します。
関連記事
編集部おすすめ
ランキング
- 24時間
- 週間
- 月間
- 「子どもの連れ去りは未成年者略取罪」 警察庁が明言、共同養育支援議連で
- そもそも「夢」に過ぎなかった“大阪ディズニーリゾート”公約、投資に「アテ」はあったのか?
- 創刊SP対談 松田公太さん #2 政治と報道をダメにするのは何?
- トヨタ「エース社員」退社続出は、“改革者”の豊田社長についていけないからなのか?
- 財産隠し、子ども連れ去り「指南」…世田谷区の女性向け離婚講座に非難の嵐
- 株の暴落はいつ起こる?過去のデータを振り返れば99%予測できる
- 東京都内のタクシー料金が15年ぶりに値上げへ、値上げラッシュの背景に原油高
- 自民党の裏金問題「真のヤバさ」とは?上場企業の経費不適切支出と比べてさらに見える化
- イーロン・マスクが仮想通貨の保有銘柄を明らかに…市場がまた反応
- さすがの共産党もドン引き…れいわ大石議員「資本家の犬、財務省の犬」発言が話題
- 福原愛さん代理人弁護士の声明文に、紀藤弁護士「意味不明な見解」
- 東京23区の格差がネットで話題、1位の港区と23位の区の差は半世紀で倍に拡大
- ビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトの正体がついに判明 !?
- 「共同親権」報道訴訟、SAKISIRU・西牟田氏が一審勝訴
- ロイター恒例のメディア信頼度調査で、朝日新聞もテレ朝も“惨たん”たる結果
- 後藤田正純氏まさかの落選で、妻・水野真紀さん「意味深」ブログ
- 財産隠し、子ども連れ去り「指南」…世田谷区の女性向け離婚講座に非難の嵐
- 「毎日新聞としておわび」記者のSNS炎上、問題の投稿を削除・謝罪
- 自民党の裏金問題「真のヤバさ」とは?上場企業の経費不適切支出と比べてさらに見える化
- 東芝は「日本企業」なのか?買収劇で覚えた違和感
- 毎日新聞記者のSNS炎上を巡る同社への質問状公開
- 「毎日新聞としておわび」記者のSNS炎上、問題の投稿を削除・謝罪
- 「共同親権」報道訴訟、SAKISIRU・西牟田氏が一審勝訴
- ビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトの正体がついに判明 !?
- 【特報】岸田首相、また災難…自民・石橋議員の顧問が経産省警告「詐欺事案」で訴訟ざた
- 福原愛さん代理人弁護士の声明文に、紀藤弁護士「意味不明な見解」
- ミツカン訴訟で元婿無念の一審敗訴、報道は“東スポだけ”大スポンサーの隠然たる存在感
- ついに国会で「電柱検査」詐欺疑惑が問題化、野党側が自民・石橋氏に政務官辞任迫る
- 小学校に寄付をしたら確定申告を:寄附金控除のしくみ
- ハンストから1年、東京家裁で男性敗訴。判決は、フランスの逮捕状にも“開き直り”
人気コメント記事ランキング
- 週間
- 月間