毎日新聞の重信房子元最高幹部インタビュー発言に、駐日イスラエル大使「恥じるべき」

今年5月の出所時にも「愕然としました」

毎日新聞が27日から28日にかけ、日本赤軍の重信房子元最高幹部にインタビューした記事を連続掲載した。これに対し、イスラエルのギラッド・コーヘン駐日大使が28日夜、ツイッターに「自己を恥じるべき」などと非難の投稿をした。

2000年11月、逮捕された当時の重信房子元最高幹部(写真:ロイター/アフロ)

インタビュー記事は、美術評論家の飯田高誉氏がインタビュアーを務める形で構成。学生運動からテロ活動に身を投じていく歩みに始まり、獄中での暮らしぶりや出所後の近況などについて一通り網羅。日本赤軍が関与した数々のテロ事件について、出所時に謝罪を述べた心境について重信元最高幹部は「本心です」と強調。

ただ、24人が死亡した1972年のテルアビブ空港乱射事件については、当時のイスラエルとパレスチナの闘争という歴史的背景を挙げながら「日本人義勇兵だけが民間人を殺したはずはなく、交戦下の出来事です」などの持論を述べる一幕もあった。

ギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使(Press.emb /Wikimedia CC BY-SA 4.0)

こうした重信元最高幹部の言い分について、イスラエルのコーヘン駐日大使はインタビュー後編が掲載された28日の夜になってツイッターに日本語で投稿。「冷酷な殺人犯である重信は、24人の罪のない民間人の殺害という残虐行為を自省しないばかりか、事件発生から50年経ってもなお、この恐ろしい出来事を正当化しようと努めています」と厳しく指摘した。

また、インタビューでは、空港乱射事件の被害者の1人に、生物化学兵器の開発者がいたことを挙げたことについてもコーヘン大使は「被害者の一人である科学者に関して、死に値したと仄めかしています」と喝破。「自己を恥じるべきです」と強い口調で重信元最高幹部を非難した。

コーヘン大使は今年5月にも、重信最高幹部の出所を歓迎する一部の世論があったことについてツイッターで「温かく迎えられる姿を見て愕然としました」などと非難していた。

(関連記事)

重信房子元最高幹部の出所“歓迎”ムードに、駐日イスラエル大使「愕然としました」

 

関連記事

編集部おすすめ

ランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

人気コメント記事ランキング

  • 週間
  • 月間

過去の記事