元日スクープ合戦に“冷や水”?産経の次期日銀総裁「3人目浮上」記事

山口広秀元副総裁が「浮上」説の余波
報道アナリスト/株式会社ソーシャルラボ代表取締役
  • 元日朝刊のスクープ合戦の目玉?と思った日銀総裁人事だが…
  • 岸田首相が講演で述べたキーワードに見る次期総裁像
  • 産経が28日夜、「第3の候補」浮上の報道。ただ読んでみると…

まもなくお正月がやってくるが、毎年この時期に書いているように、新聞各社の元日朝刊のスクープは気合の入れ方が違う。筆者もかつて在籍していた全国紙では11月下旬ごろから、編集局内に元日スクープ候補の募集が行われていたほどだ。

そして2023年元日の一面トップになりそうな特ダネで、もしこの情報を報じることができれば間違いなく例年より価値の高いスクープと言えるのが来年4月で任期満了となる日本銀行の黒田東彦総裁の後任人事だ。

悩ましい黒田総裁の後任人事…(写真は20年3月の記者会見、AFP/アフロ)

通例より難しい取材レース

トップ人事は目玉ニュースの一つ。ただ、経済ニュースは日本経済新聞という圧倒的な存在があり、大概の主要企業の社長人事スクープは日経の独壇場に近いが、日銀は別格だ。ある一般紙の経済部では伝統的に「日頃の特ダネは日経に譲っても、日銀総裁の人事だけはモノにしろ」と厳命がくだり、政治部の官邸・与党担当と連携してでも取りに行く。

ただ今回の取材レースは通例よりもややこしくなっていそうだ。

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報道アナリスト/株式会社ソーシャルラボ代表取締役

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