山口県は北朝鮮か?岸信千世氏のHP「家系図」炎上、問われる世襲政治

「世襲反対なら投票に反映すれば」一部擁護も

体調不良のため衆院議員を辞職した自民党の岸信夫首相補佐官の後継として、山口2区への立候補を表明した岸氏の長男、信千世氏がホームページに「家系図」を掲載したことがツイッター上で物議を醸している。

岸信千世氏(ホームページより)

信千世氏は7日、地元で記者会見を開き、4月に予定される衆院山口2区の補選に立候補をめざすことを表明。そのタイミングでホームページのプロフィール欄に掲載した家系図に注目が集まった。

岸信千世氏ホームページより

父の岸氏や伯父の安倍晋三元首相、曽祖父の岸信介元首相やその弟、佐藤栄作元首相とのゆかりをわかりやすく説明する意図があったとみられるが、ツイッターでは

自ら「親(と先祖)の七光り」をアピールするという痛々しさ

自分の実力で堂々とたたかえよ。昔の殿様じゃあるまいし

家系図とか、どこの北朝鮮王朝だよ?

などとツッコミが続出した。 当然、安倍政権をかつて猛批判してきた「アベガー」の人たちにも“燃料”を投下する形に。タレントのラサール石井氏も「普通の感覚があれば、こんなこと、恥ずかしくて出来ない。むしろ、家系ではなく私自身を見てください、と思うのが普通。この感覚では庶民のための政治はできない。と私は思います」などとツイート。これがスポーツ紙のネットニュースに取り上げられて炎上が拡大した。

また、フォロワー数が約150万の炎上ツイッタラー、滝沢ガレソ氏に至っては、信千世氏のフジテレビ記者時代のたどたどしい現場リポートの動画を貼り付け、ネット民の失笑の渦を広げる格好に。

こうした非難の声に対し、安倍政権を特に支持していた、いわゆる岩盤保守層からは

世襲反対が民意なら投票に反映すれば良い

家系図で炎上するのは反日左派ぐらい

などと擁護する声もあったが、少数派だ。中間層でも違和感を述べる人たちは少なくなく、ヤフーのリアルタイム検索では「岸」「家系図」で反応を拾うと、64件の投稿のうち95%がネガティブだと判定されていた。

信千世氏は1991年生まれの31歳。東京・港区に育ち、慶應義塾大学卒業後、フジテレビに入社。社会部で警視庁や皇室などの担当記者を歴任した。20年11月、当時防衛相だった父の秘書官に転身し、政界入りした。衆院山口2区の補選について、自民党は近く正式に信千世氏を公認する見通し。野党も候補者擁立を急いでいるが、圧倒的な地盤を擁する信千世氏が出馬した場合は、当選が確定的とみられている。

【更新17:30】岸信千世氏のホームページから13日午後、家系図は削除された。これと関連するように、同日17時時点で「メンテナンス中」の告知が出されていた。改修工事中と見られる。

 
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