「為政者は坂本龍一の遺志に耳を傾けるべき」猪瀬元都知事、神宮外苑の樹木伐採に反対言明

生前、小池知事への手紙が話題

世界的な音楽家、坂本龍一氏が亡くなったことが2日明らかになり、神宮再開発反対運動への影響が注目されている。

坂本氏は生前、明治神宮外苑地区の再開発に伴う樹木の伐採に反対し、亡くなる1か月前の今年2月には東京都の小池知事に手紙を送ったことが話題になったが、元都知事の猪瀬直樹・参院議員が3日深夜、ツイッターを更新し、「為政者は坂本龍一の遺志に耳を傾けるべきであろう」と呼びかけた。

神宮再開発反対を言明した猪瀬氏

猪瀬氏は、坂本氏が神宮外苑再開発に反対していたことを伝えた共同通信の記事を引用。「神宮外苑の樹木の伐採には僕も反対です」と言明した上で、「かつて清水谷公園脇の樹木を伐採して参議院宿舎を新築する工事を副都知事として中止させた。その結果、都議会のドン内田茂(昨年12月没)を敵に回し、後に都知事辞任に追い込まれた」と都知事時代の“無念”を振り返り、「為政者は坂本龍一の遺志に耳を傾けるべきであろう」との見解を示した。

続けて再開発の裏事情にも言及。「樹木の伐採を含めた再開発計画は、文科省の天下り団体・日本スポーツ振興センター(JSC)と文教族のドン・森喜朗元首相らの肝入りで推し進められた。そこに都議会のドン・内田茂らが絡み密かに練られた」との見方を示し、「その後、変更の余地は残されていなかったわけでないが小池都政はさわらぬ神に祟りなし、であった」と、小池知事の無策ぶりを強調した。

猪瀬氏は小池都政誕生直後の2016年8月にも再開発に言及するツイートをしているが、昨夏の参院選で初当選し、政治の表舞台に復帰した。生前の坂本氏は小池氏に対し、「目の前の経済的利益のために先人が100年をかけて守り育ててきた貴重な神宮の樹々を犠牲にすべきではない」との手紙を送ったことが注目されたが、猪瀬氏が今後国会質問で取り上げるなど本格参戦するのか注目される。

※編集部注・原文は「さわぬ」

 

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