兵庫・芦屋市長選、史上最年少26歳、ハーバード卒俊英が圧勝の初当選

恩師の鈴木寛氏「見識の高い芦屋市民に評価」

統一地方選の後半戦は23日、投票日を迎えた。史上最年少の市長誕生が誕生するか注目された兵庫県芦屋市長選は、新人のNPO法人理事長の高島崚輔(りょうすけ)氏が、2期目をめざす現職の伊藤舞氏と2人の新人を抑え、初当選を決めた。毎日新聞などが同日20時過ぎ速報した。

初当選を決めた高島氏(出典:YouTube「高島りょうすけ 芦屋市長候補」

高島氏は1997年2月生まれ。26歳2か月での市長就任は、1994年の東京・武蔵村山市長選に28歳0か月で当選した志々田浩太郎氏、2017年大阪・四條畷市長選に28歳3か月で当選した東修平氏らをしのぐ史上最年少記録となる。

高島氏が注目を集めたのはそのハイスペックな経歴だ。兵庫の名門、灘高卒業時には東大とハーバード大学への進学をダブルで決めた。東大で半年過ごした後、ハーバードでは環境工学や公共政策などを学んだ。在学中に教育関係のNPO法人を立ち上げ、教育関連会社の事業に従事。芦屋市役所のインターンを経験したのを機に地域の課題に関心を寄せ、市長選に出馬した。

選挙戦の知名度はゼロからのスタートだったが、現市政がJR芦屋駅南の再開発計画案で議会から5度も否決されるなど失政が続き、変化を望む民意を捉え、じわじわと浸透。選挙体制もロート製薬の山田邦雄会長などの灘OBが根強いネットワークを活かした。4人が出馬する中、ある陣営の情勢調査では、告示直前の時点で高島氏は現職を5ポイント差の2番手につけており、選挙戦中盤に逆転。最後はNHKも当日の出口調査の結果から「極めて優勢」と評価する圧勝だった。

東大時代に高島氏を指導した元文科相補佐官の鈴木寛教授は23日夜、SAKISIRUの取材に応じ、「選挙戦では本人に会うほど気に入ったという市民が多かった印象だ。見識の高い芦屋市民に評価された」と振り返った。若さ故の経験不足については「支援した山田会長や灘OBをはじめ、各分野の専門家が引き続き手厚くサポートするので問題ない」と強調。新しい街づくりへの期待を寄せていた。

 

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