衆参補選は自民安定、次は6月解散・7月9日総選挙?岸田首相の「維新封じ」はいつか

解散シナリオ、情熱と冷静の間
報道アナリスト/株式会社ソーシャルラボ代表取締役

衆参5つの補選と統一地方選後半戦が23日に投開票され、補選は自民が接戦区を制し、4勝1敗と大きく勝ち越した。野党は、維新が和歌山1区を初めてものにし気を吐いたものの、立民など左派勢力は議席を確保できず。この結果、岸田首相は解散総選挙に向けて動きやすい環境が整い、永田町の一部ではこの日、「6月27日公示・7月9日投開票」の具体的な日程までささやかれ始めたが、今後の政局はどうなるだろうか。

「こども・子育て政策」での解散総選挙説も…(官邸サイト)

選挙情勢をめぐってさまざまな観測が乱れ飛んだが、終わってみれば岸田自民の圧勝だった。ただ、個別の選挙区で「楽勝」と言えたのは、安倍元首相の後継を決める山口4区のみ。ここは安倍氏の元秘書で、前下関市議の吉田真次氏が「ゼロ当」で圧倒したが、安倍氏の弟、岸信夫前首相補佐官の引退で行われた山口2区は、岸氏の長男、信千世氏が、民主党政権で法相などを歴任した平岡秀夫氏に苦戦。平岡陣営に家系図騒動を持ち出され、「家系図より家計簿」と世襲批判も加わって当初の予想より伸び悩んだ。

岸田首相が遊説中に襲撃された和歌山1区は同情票による「追い風」を期待する声も出たものの、統一選前半戦に大阪で圧勝した維新の勢いを止めることはできず、和歌山では初めて維新に小選挙区を明け渡すことになった。

前議員の政治資金規正法違反に伴う辞職で行われた千葉5区は、元国連職員の新人、英利アルフィヤ氏を擁立。野党から立民、国民、維新がそれぞれ出馬する乱立状態だったことにも助けられたが、最後は立民の矢崎堅太郎氏との一騎打ちの末、英利氏が初当選を決めた。自民にとり最も苦戦が予期された大分の参院補選は、開票率99%の段階で300票差もない大激戦。最後は新人の白坂亜紀氏が、立民の吉田忠智氏を僅差で制し逃げ切った。

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