G7ウラ外交…トラス英前首相が台湾で訴えた中国対抗策の本質は「小さな政府と減税」だった

日本はおろか台湾メディアも報じなかった演説のくだりとは?

イギリスの首相経験者として、マーガレット・サッチャー氏以来27年ぶりに台湾を訪問したリズ・トラス前首相が20日、5日間の予定を終えて帰国の途に着いた。台湾では蔡英文総統らの要人と勢力的に会談し、G7広島サミットの“ウラ外交”としてその成果が注目される。

蔡英文総統と会談するトラス氏(蔡氏ツイッター)

この日公表されたG7首脳声明では「我々は台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認する」との文言が盛り込まれ、力による領土の現状変更を模索する中国側を牽制。その最前線を訪れていたトラス氏も出発前に空港で、「自由主義陣営は台湾を全力で支援しなければならない。あなたたちの未来は私たちの未来だ」と台湾側を激励した。

対中強硬派でもあるトラス氏は外相時代の昨年6月、NATO首脳会合で台湾の安全保障について軍事面だけでなく経済安全保障も重要性を指摘するなど、台湾情勢への強い関心を示してきた。

今回は16日に台湾入りし、初日に呉釗燮外交部長(外相)、2日目に陳建仁行政院長(首相)とそれぞれ対面。19日には総統府で蔡総統と会談し、蔡氏からはイギリスとの投資貿易協定の締結への期待が示され、トラス氏も国際社会による台湾への支援の必要性を訴える形で応じた。また、同日にはデジタル発展部長(IT担当相)のオードリー・タン氏とも会談した。

一方、トラス氏の今回の訪台で波紋を呼んだのが滞在2日目に台北市内で行った演説だ。

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