ウィシュマさん「支援者」問題、馬場代表会見の質疑は梅村氏処遇のみ、ネット世論とかい離

政女・浜田氏が「裏ワザ」質問で援護

入管施設で死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんの支援者について、維新の梅村みずほ参院議員が国会質疑で提起した際の言動が非難された問題で、維新の馬場代表は25日の定例記者会見で言及した。

馬場氏は「スタートは間違っていないということは 言えると思う」と問題を取り上げたこと自体は容認した上で、梅村氏が「ハンガーストライキによる体調不良によって亡くなったのかもしれない」などと憶測を交えたことについては「モラル的にどういう言い回しをするかとか、まだまだ彼女は政治家として稚拙だと思う」と、質問の運び方について厳しく指摘した。

記者会見する馬場代表(YouTube日本維新の会公式チャンネル)

この日の会見では、衆院選に向けた候補者擁立や、与党が議員立法で提出したLGBT法案への対応などが話題になったが、梅村氏の発言問題について記者との質疑は2度あった。この問題への見解を改めて問われた馬場氏は「入管施設でのいろんな部分での改善、改革を前面に最終的に出していくという、質問のテクニックとも言えると思うが、そういう形であれば何の問題もなかった」と述べた。

しかし法務委での質問については「チェックされてこの質問はやめなさいという指導も受けているにも関わらず、それを聞くことなく 質問をしたり、途中で感情的になってみたりした「彼女はなぜか本会議が終わって 一定の批判を受けた後、方向性がガラッと変わってしまった」などと評価、梅村氏の不安定な言動を指摘した。梅村氏は23日に党規委員会でヒアリングを受けており、藤田幹事長ら執行部で一両日中にも処分を判断するという。

マスコミ世論では朝日新聞が社説で梅村氏を名指しで非難するなど左派メディアを中心に総スカン状態だが、ネットでは、梅村氏が質問で引き合いにした出入国在留管理庁によるウィシュマさんの死亡事案に関する調査報告書の内容がSNSやYouTubeで注目されている。

報告書の中では、ウィシュマさんの仮放免の保証人になることを申し出た支援者が過去に保証人になったケースで少なからず逃亡事案があったことなどが指摘されており、梅村氏が本来提起したかった問題の深層について関心が強まっている。しかし馬場代表の記者会見では、報告書の内容など入管制度や支援者の問題について記者たちから言及はなかった。

政女・浜田氏「裏ワザ」の援護

総務委で入管問題を「裏ワザ」で質問した浜田氏(参院ネット中継)

Colabo問題の時と同じく、マスコミとネットの世論がかい離する中、政治家女子48の浜田聡参院議員が23日の参院総務委で質問に立ち、この報告書を引用。仮放免の許可を受けることを目的に拒食に及び、仮放免後に逃亡した外国人が相次いだことを入管当局が問題視しているとして、「支援者のあり方を問題視する梅村議員の指摘は非常に重要」との考えを示した。

そして浜田氏は総務委が所管する放送行政に絡めた質問を行う「裏ワザ」を披露。炎上した梅村氏のハンスト発言を念頭に「放送法4条はその中で放送番組の編集にあたって政治的に公平であることが定められている。放送法4条で考えれば、同庁作成資料の記載に基づいた、仮放免の許可を受けることを目的として拒食に及ぶ外国人収容者が実在しているとの報道であったり、支援者のあり方について焦点を当てる報道、つまり梅村議員側に立った報道もなされるべきと考えるが、現状は批判一辺倒」とメディアの偏向ぶりを指摘。

その上で浜田氏は、総務省側にこの問題の報道が放送法4条が遵守されているかを問いただすと、柘植総務副大臣は答弁で「個別の放送番組が放送法第4条に定める放送準則に適合しているかどうかについて、私からのコメントは差し控えたい」とかわした。

(関連記事)維新の梅村みずほ氏更迭に異論、ウィシュマさん「支援者」に注目集まる

 

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