社内のロジカル馬鹿に要注意!人に伝えるために絶対に抑えておきたいこと
尾藤克之「すぐに使える!バズる文章術」#1- 尾藤克之さんが文章術で新連載。日本は学校では文章の書き方を教わらない
- やみくもに文章を書いても上達は難しい。あなたの現状を理解してコツを得る
- 人は「感情で動く」が持論の筆者。「ロジックばかりに頼るのはやめよ」とも
(編集部より)近年はSNSでの発信力をつけたい方が増えていることもあり、ビジネス本でも文章術を説く本に底堅いニーズがあるようです。新刊『100万PV連発のコラムニスト直伝「バズる文章」のつくり方』(WAVE出版)でコラムからSNSのフォロワー数増加まで数々の実践テクニックを披露した尾藤克之さんが、SAKISIRU読者の皆さまに「すぐに使える」文章術講座をはじめます。
文章術のセミナーや講義をすると、書くことに苦手意識を持っている人が多いことに驚かされます。しかし、これは当然の結果です。日本の学校では文章の書き方を教えていないからです。なぜ苦手意識を持つ人が多いか整理してみます。
日本では「読解力が9割」
まず、現代国語は読解力中心で文章作成については重視されていません。文部科学省のホームページには、現代文の「目標」は次のように書かれています。
近代以降の優れた文章や作品を読解し鑑賞する能力を高めるとともに、ものの見方、感じ方、考え方を深め、進んで表現し読書することによって人生を豊かにする態度を育てる。
読んでわかる通り、読解力を高めることができても、相手に伝えるための要素が圧倒的に少ないのです。入試を思い出してください。読解力を試す問題はあっても、文章力を測る記述式の問題はないと思います。しかも最近の試験はマークシート方式に移行していますから、自分の文章力のレベルを知ることなく、そのまま大学で学び社会人になっていきます。
ところが、社会に出たらどうでしょうか?日報、報告書、企画書、議事録、論文など、書くことだらけです。そもそも、自分のレベルがわかりませんからうまく書けたかどうかもわからないはずです。
にもかかわらず、「書き方が下手だ」と上司から注意され、罵倒され、場合によっては昇進・昇格にも影響を及ぼすようになります。このような日々をすごすうちに文章を書くことに苦手意識を持ち、自信を喪失していきます。習っていないのですから書けなくて当然なのです。
文章を書き続けてもムダな理由
「文章を書きつづけることで上達する」という意見があります。確かに、何事にも慣れが必要ですが、それだけでは上達は難しいでしょう。
たとえば野球、あなたがどんなに投げ込みをしても、ダルビッシュや田中将大のようなスピードボールを投げることはできないと思います。フォームをマネしても上達は見込めません。ですが、ダルビッシュや田中将大を育てたコーチから教われば、上達は早くなるはずです。理由は、うまくなるコツを教えてもらえるからです。
文章にも同じようなことがいえます。やみくもに文章を書いていても上達は見込めません。まずは、あなたの現状を理解して上達するためのコツを学ぶ必要があります。
日本語学者と呼ばれる専門家がいます。彼らは完璧な日本語を使うことができるでしょう。しかし、仕事の現場においてそこまでのレベルが求められることはありません。
作家も同じです。日本語学者に匹敵するくらい日本語を緻密に読める人は、私の知る限りほとんどいません。また、文法が正しく正確な日本語のほうが伝わりやすいかといえばそんなことはありません。正しい日本語が必須とされるなら、日本語学者の著書はすべてベストセラーになるはずですがそんなことはありません。
中途半端なテクは文章力を後退
コンサルティング会社から派生したテクニックの一つに、ロジカルシンキングがあります。ロジカルシンキングは相手を説得し、コミュニケーションを深め、ビジネスを潤滑に進めるうえで必要だと言う人がいますが、それは幻想だと申し上げておきましょう。
コンサルティング会社が提供しているセミナーや研修に参加すると、触発された人が急にロジカルになることがあります。「もっとロジカルに」「このロジックは」「ミーシーに」など馬鹿の一つ覚えです。社内には必ず「ロジカル馬鹿」みたいな人がいますが、人の気持はロジカルでは動きません。
人の気持はロジカルではなく感情で動きます。感情にふれることで共感し、いっそうの理解を深めていくものです。社内で「ロジカル馬鹿」を見つけたらよく観察してみてください。仕事ができない人が多いと思います。人に伝えたいと思うならロジックばかりに頼るのはやめるべきなのです。
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