選手の〝はとバスツアー〟も反対!五輪中止論者の攘夷化が止まらない
選手村は「出島」?「令和の尊王攘夷」運動の行方- オリンピック期間中、外出制限の選手たちに都内バスツアー計画報道
- オリンピック中止論者たちが猛反対。そうした意見を攘夷論者に見立てる人も
- 宮内庁長官の「拝察」発言もあって「令和の尊王攘夷」運動に!?
東京オリンピックの聖火リレーも大詰め。この週末は47都道府県で「大トリ」となる開催地・東京都内で始まり、開会式を控える来週後半にかけてオリンピックの機運が高まってきそうだ。
しかし“追い詰められた”格好の大会中止論者は、五輪関連ニュースのあらゆるものが憎いようだ。週明けのツイッターは、大会中に外部との接触を制限されている外国人選手らのためにバスツアーが計画されているとの報道にも噛みつき始めており、ネット上では大会中止論者を江戸末期の「攘夷論者」に見立てる向きも出ている。

バスツアーはサンケイスポーツが12日朝、大会関係者の話としてスクープした(『東京五輪「おもてなし」外国選手〝はとバスツアー〟計画 組織委・橋本会長も検討』)。ツイッターのトレンドに「はとバスツアー」は入っているが、タイトルに〝はとバスツアー〟とカッコが但し書きでついているように、あくまで「観光名所を巡る「はとバス」のようなバスツアー」(記事より)が構想されていると伝えている。この日は一般紙の休刊日ということもあってか、スポーツ紙発のネットニュースの注目度がさらに高まったところへ、大会中止論者たちが大会開催への不満をぶつける「サンドバック」になってしまっている。
この週末の土曜(10日)には来日したIOCバッハ会長の宿泊先のホテルオークラ近くに「五輪マフィアを退治する市民有志」を名乗るグループがSNS経由でデモ行動で集結。「バッハは帰れ」「五輪は中止」「オリンピックより命を守れ」などの気勢をあげたことが報じられた。コロナ禍前の日本国内の「反オリンピック運動」は一部の左翼活動家を中心としたマイナーな運動だったが、この1年半余りの政府のコロナ対応が機能不全に陥ることが多く、社会的不満がオリンピックに向けられている格好だ。
しかし、こうした「反オリンピック運動」に対して冷ややかな見方も。ツイッターでは中止論者のアンチの人たちからは、幕末の攘夷運動に重ね合わせるコメントが相次いでいる。
オリンピック開催派と中止派を見ると、幕末の開国派と尊皇攘夷派みたい さあ果たしてどちらが正義となるのか……!
#オリンピック中止 とか #バッハ帰れ って鎖国と攘夷を思い出します。江戸時代末期も案外こんな緩い気運だったんですかね。
【五輪選手村】江戸時代の長崎出島とちゃいまっせ
中には、黒船が二度到来したことや、西村宮内庁長官が6月の記者会見で「開催が感染拡大につながるのではないかと(天皇陛下が)懸念されていると拝察している」と述べたことを引き合いに
開国要求に1年の猶予を与えて再来してるの黒船感あるし、オリンピック中止派が感染拡大を懸念する皇室に同調してるの尊王攘夷運動だよな…
などと、「尊王攘夷」を彷彿とさせるという感想も散見された。
「尊王攘夷」はもともと天皇を敬う「尊皇論」と外国の脅威を日本から追い払う「攘夷論」が合体した思想で、水戸藩を中心に勃興し、揺らぎ始めた幕藩体制への不信や開国を迫る欧米列強への脅威が社会に通底し始めていたのを背景に、「尊王攘夷」というキャッチーなコピーが受容されやすかったこともあり、京都の公家衆から下級武士まで全国各地に拡大する一大運動となった。
渋沢栄一を主人公に描いた今年のNHK 大河ドラマ「青天を衝け」の前半でもその様子が描かれているが、「尊王攘夷」はのちに倒幕運動へと結実した。“令和の攘夷運動”となったオリンピック反対運動は、現実に大会が開催され、感染拡大も一定度に収まった場合、果たしてどのような展開を辿るのだろうか。
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