保守派が猛反対 LGBT法案「差別を許さない」文言は本当に危険か

トランスジェンダーだけど法案に反対した研究者に聞く #2
ライター・編集者
  • 見送られた法案の「性自認」の定義の問題。「再修正の必要」と三橋さん
  • 朝日新聞などの推進派が本当に条文を読んで理解しているのか
  • 保守派の「差別を許さない、との文言が危ない」は妥当なのか

#1はこちら

先の通常国会で提出が見送られたLGBT法案を巡るニュースで、あまり論じられなかった本質的な問題について、引き続きトランスジェンダー研究者の三橋順子さんに聞きます。(3回シリーズの2回目)

nito100/iStock

日本語がこなれていない条文

――賛否両論、激論になっているLGBT理解増進法案。三橋さんは法案上の「性自認」の定義に問題があると指摘しています。

三橋 はい。公明党の谷合議員が「リーク」した条文によれば、法案の第二条で「性的指向」と「性自認」の定義が定められています。それによると、条文はこうなっています。

〈第二条 この法律において「性的指向」とは、恋愛感情または性的感情の対象となる性別についての指向をいう。

2 この法律において「性自認」とは、自己の属する性別についての認識に関する性同一性の有無又は程度に係る意識をいう〉

問題はこの2項の「性自認」の定義です。

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